アイス業界、気温と売れ筋の関係は?
今年の夏は一段と暑かった。7月、8月の盛夏におけるアイスの調査数字は出揃っていないが、長年にわたり業界では「最高気温が25度を超えるとアイスの売れゆきが加速する」「28度ではクリーム系がよく売れる」「30度を超えると氷菓系にシフトする」といわれてきた。
この傾向は現在もそうなのか。本稿の最後に「気温と売れ筋の関係」を考えたい。
「厳密な統計結果はなく、傾向の話になりますが、まずアイス市場はクリーム系のボリュームが氷菓よりも圧倒的に多い市場です。その上で、最高気温が25度を超えるとクリーム系のなかでも口溶けの軽い商品や、氷菓系商品の伸びが見え始めます。また、30度を超えると氷菓系の伸長が加速する傾向にあります」(平安さん)
“昨日は曇りで肌寒かったが、今日は日が差して気温が上がった”など、数字だけでない体感や気分もあるだろう。業界では「冬アイス」と呼ばれる暖房の効いた室内で食べるアイスも浸透した。最盛期=盛夏は言うまでもないが、書き入れ時のお盆時期に台風の直撃などで数字が落ち込んでも、冬に数字を伸ばして盛り返した年もあった。
国内アイス市場の今後は「金額ベースでは成長したが、数量ベースではそう大きく伸びない」といわれる。とはいえ、生ケーキに比べると手軽に買える価格の優位性もある。今後値上げしても、どんな付加価値で消費者に支持されるかが、各ブランドの課題だろう。
(文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)

提供元・Business Journal
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