求められるのは市場分析と無駄のない広告
年々ハードルが高くなっているなか、出品者がアマゾンで利益をあげる方法はあるのだろうか。利益を残すために出品者に求められる施策について聞いてみた。
「まずは勝ち目があるかどうかの市場調査、競合調査をしっかり行うことが必要です。競合のサクラレビューがあるかどうかまで細かく調べる必要があります。ちなみに市場調査に関しては専用のツールもあります。そして楽天など他ECと売れる物の傾向が異なるため、他ECとの比較も必要となります」(同)
当然ながら商品が実際に売れるのか徹底した調査が求められるようだ。その上で売れやすい価格設定と利益のバランスを考えながら効果的に広告を打つ必要があるという。
「アマゾンは他ECと違い広告を細かくカスタマイズできます。利益を残すには広告面でもしっかりとした分析を行い、無駄な広告費を抑える最適化をすることが必要です。ただし先述の通りアマゾンへの広告費は高騰しています。ECでは自社商品名で検索してもらう『指名検索』が最も効果的なので、広告予算があるのであれば、インフルエンサーを使って指名検索してもらうようにする認知施策も手段の一つとなります」(同)
アマゾンに広告費を投じて良い場所に表示させるだけでなく、そもそも商品の認知度を高めることも必要なようだ。とはいえ認知度向上の施策は資金力に余裕のある業者しかできない。年々、出品者にとってのハードルは高くなっているとはいえ、国内外のEC市場は今後も伸びると予想されている。特に日本では小売市場全体が縮小する中、唯一拡大するEC市場は販売業者にとって魅力的な市場に見えることだろう。アマゾンの手数料と広告費を前に数多くの弱者が淘汰されるに違いない。
(文=山口伸/ライター、協力=幅貴道/ネットショップ総研)
提供元・Business Journal
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