■ 狙いは何なのか
さて、ここまでのやり取りで2週間ぐらいが経過しました。その間筆者は、他の詐欺師たちとも同時進行でやりとり。「ayaka」さんはレスポンスが早いものの、話がすすまない。平行して、Facebookでみかけた著名人を騙る2つのアカウントとやりとりしつつ、「ワタシイウコトダイジョブ」という不安しかない口説き台詞で投資をすすめる怪しいアカウントとも電話やメールでやりとりしていました。
そして「ayaka」さんとのやりとりはというと、仕事の話・趣味の話・ブラインドボックスの話を一方的にされるばかり。しかし次第に目的も見えてきました。「ブラインドボックス」では手に入れた戦利品を転売していると語り始めます。しかも儲かることをやけにアピール。

はは~ん、この辺の儲かり話で相手を釣って、「ブラインドボックス」をやらせる気だな?
ただ、その後もしばらく「ブラインドボックス」への誘導(サイト等への誘導)はなく、いつもの会話が続きます。
誘惑するなら、もう早くしてほしい、これはほぼ生殺し状態。
■ こちらが痺れをきらし、そっけない態度を取ると急展開
もうこのまま続けるのは苦痛だ、さっさと誘導するならしてほしい。ということでちょっと作戦を変え、こちら側がそっけない態度をとるようにしてみました。
具体的には今まではしっかり日本語で返信していましたが、以降は「OK」とか「Ryokai」とか適当な返事をしたり「絵文字」「スタンプ」などで返信を済ませてみることに。
こうすることで相手は、このままでは愛想を尽かされると危機感を抱き、急いで目的に誘導するのではないか?と言う計画です。

すると、こちらの狙い通り、「ayaka」さんは、ついに本性を表しました。
これまでの会話の中に度々登場していた、怪しげなサイトへの誘導を図ったのです。また、サイトへの登録及び、紹介者のIDのようなものを入力してほしいと頼まれました。
しかも、私(偽名)の名前もなぜか※※さんになっていました。この点気になったので、過去のやりとりをみなおすと一部に同じ「※※さん」という表記を見つけることができました。ははーん。これはプログラムされたものか、もしかするとテンプレか。

そして誘導先のサイトを調べてみると、セキュリティ会社のサイトでは「フィッシングサイト」として警告。こんなところに、「携帯電話番号」「メールアドレス」など個人情報を入れるのは絶対に危険です。もちろん今回も入力していません。

結論ですが「ayaka」さんの狙いは、この「ブラインドボックス」のサイトに登録させることだったようです。最終目的は個人情報を抜くことか、サイトで実際にブラインドボックスをやらせるための「サクラ」だったのかも。
今回はこれ以上深追いせず、大体の狙いがわかったところで終了とします。