【目的別】ヒアリングシートのテンプレート

ヒアリングシートにはどんな項目を入れればいいのか、目的別のテンプレートを紹介します。自社とヒアリング対象の業界・業種に応じて書き換えながら活用してください。

制作用のテンプレート

Web制作や広告制作などの打ち合わせで使えるテンプレートです。何を制作するのか、クライアントの要望は何なのかなどにより、項目を調整して活用してください。

  • 制作の目的
  • ターゲット
  • コンテンツの種類や内容、量
  • 現状のWebサイトや施策の情報
  • 予算
  • デザインの要望、イメージ
  • コーディングやシステムの仕様

商談用のテンプレート

商談でのヒアリングや提案に使えるテンプレートです。業界・業種や相手先の担当者、商材などにより、項目を調整して活用してください。

  • 具体的な事業内容
  • 解決したい課題や欲求
  • 現状の問題点
  • 利用中の類似・関連サービス
  • 商品やサービスに関する疑問
  • 予算や希望価格
  • 希望納期
  • 決裁権や稟議フロー
  • 他社の検討状況
  • 比較・検討で重視するポイント

面接用のテンプレート

面接に使えるテンプレートです。質問項目だけでなく、面接官の印象もメモできるようにしておきましょう。業界・業種や職種、どんな人材を求めているのかなどにより、項目を調整して活用してください。

  • 第一印象
  • 身だしなみや話し方、態度などの基本的なマナー
  • 面接官の質問に対する理解力
  • 長所や短所
  • 具体的なスキルや実務経験
  • キャリアプラン
  • 自社の雰囲気やビジョンに合っているか
  • 評価項目の基準を満たしているか

ヒアリングシートの項目作成にも使える4つのフレームワーク

ヒアリングシートの項目や相手への提案内容を考えるために使えるフレームワークを4つ紹介します。ヒアリングの目的に合ったフレームワークを活用し、より精度の高いヒアリングシートを作りましょう。

SPIN

SPINは主に商談で使われるフレームワークで、次の4つの項目を軸に、相手の潜在ニーズを引き出していきます。

S:Situation Questions(状況質問)

現状を把握するための質問。社内の環境や目標などをヒアリングし、相手の状況を正しく認識する。

P:Problem Questions(問題質問)

相手にどんな問題が起こっているのかを把握するための質問。課題を正しく認識することで、相手に合った解決策を提示したり、そのための質問をしたりできる。

I:Implication Questions(示唆質問)

その問題による影響について質問する。問題による影響を理解することで、問題についてより深く洞察できる。この質問は、相手に対して問題解決の重要性を示唆することにもつながる。

N:Need-Payoff Questions(解決質問)

ここまでの質問や対話を通して、問題解決のための提案をする。これにより、問題解決により得られるメリットが伝わり、提案が受け入れられやすくなる。

BANT

BANTは営業活動でよく使われるフレームワークです。商談はもちろん、テレアポでの決裁確認にも使われることが多いです。次の4つの項目について確認することで、より具体的な提案ができるようになります。

B:Budget(予算)

予算や希望価格の確認。

A:Authority(決裁権)

決裁権の確認。必要に応じて、相手先の担当者ではいくらまでの決裁が可能なのか、稟議の必要性やフローなども確認する。

N:Needs(必要性)

相手にどんな課題や要望があるのか、具体的なニーズを確認する。

T:Timeframe(導入時期)

導入時期の確認。「いつ頃導入しますか?」ではなく、「来月の導入でよろしいですか?」のように、導入時期の目安を提案することもある。

4W2H

4W2Hは問題解決のためのフレームワークです。次の6つの項目を確認することで、問題解決やそのための提案に必要な情報を集めます。

What(何)

解決したい課題や要望は何なのか、商品やサービスの導入目的は何か。

Who(誰)

誰が決裁権・決定権を持っているのか。

When(いつ)

いつ導入するのか、いつからいつまで施策を行うのか。

Where(どこで)

どこで必要なのか、どこで使うのか。

How(どのように)

その商品やサービスを何のために、どのように活用するのか。

How much(いくら)

いくらで購入・販売したいのか、予算はいくらなのか。

3C分析

3C分析は市場調査や戦略策定のためのフレームワークで、マーケティングの分野でよく使われます。次の3つの項目から市場の状況や自社(ヒアリング対象)の置かれた状況を把握します。

Company(自社)

自社の強みや弱み、活用できるアセット。競合との差別化やUSP(自社独自の強み)を考えるうえで必要。

Customer(顧客)

顧客のニーズやインサイト。市場にどんな顧客がいるのかセグメンテーション(分類)し、どの層をターゲットにするのかを考える。

Competitor(競合)

競合する企業や商品・サービス。競合について理解し、自社と比較することで、自社の優位性や差別化すべき部分が明確になる。