ネット証券を選ぶ際には手数料が重要なポイント。対面型の総合証券とは違い店舗を持たず、顧客を担当する営業員もいないことから手数料が安いのが特徴。コストや人件費が削減できるため、証券会社の収益となる株式などの取引手数料を抑えても利益を確保できる収益構造になっているのだ。

メリットが多いネット証券は手数料の安さで選ぶ

ネット証券は自分で投資情報を収集し取引する必要はあるが、インターネット環境さえあればいつでもどこでも取引できる。また営業担当者から頻繁に商品を勧められることがなく煩わしさがないなどメリットが多い。

ネット証券ではより手数料の安い証券会社を選ぶのがいいだろう。そこで5大ネット証券のSBI証券、楽天証券、松井証券、au カブコム証券、DMM.com証券の国内現物株式取引手数料を比較。各社とも取引手数料の一定割合に対してポイント付与サービスを実施しているが、今回は手数料のみに着目した。

1注文ごと、1日ごと、の手数料を比較してみよう。

1注文ごとの手数料の比較――DMM.com証券が最安値

5大ネット証券 1注文ごとの手数料比較表(税抜)

約定代金 SBI証券 楽天証券 松井証券 au カブコム証券 DMM.com証券
5万円以下 50円 50円 設定なし 90円 50円
10万円以下 90円 90円 80円
20万円以下 105円 105円 180円 97円
30万円以下 250円 250円 250円 180円
40万円以下
50万円以下
100万円以下 487円 487円 990円 340円
150万円以下 582円 582円 1440円 400円
200万円以下 921円 921円 1890円 600円
300万円以下 2790円
400万円以下 (400万円以上)
3,690円
800円
3,000万円以下
3,000万円超 973円 973円

※2021年7月11日時点の各社の公式ホームページ(SBI証券楽天証券松井証券auカブコム証券DMM.com証券)を参照して筆者作成

すべての約定代金帯においてもっとも手数料が安いのはDMM.com証券だ。1回の約定代金が5万円以下であれば手数料は50円(税抜以下同)であり、SBI証券「スタンダードプラン」や楽天証券「超割コース」と並ぶ。約定代金が10万円以下でも80円の手数料ですみ、SBI証券、楽天証券の90円を下回る。

この程度の手数料であれば、取引に不慣れな上に取引額も少額で多くの値上がり益を見込めない投資初心者であっても、ほとんど負担に感じない金額だろう。投資に慣れて取引額が増えても、1回の約定代金が300万円超ならいくらでも手数料が一律800円となっており、こちらも手数料が利益を圧迫しない破格の安さだと言っていい。

DMM.com証券に次いで手数料が安いのはネット証券最大手であるSBI証券と楽天証券。両社は1注文ごとの手数料体系において抜きつ抜かれつの関係でありながら、ネット証券最低水準の手数料を維持している。松井証券では手数料のボックスレートを採用しているため、1約定ごとの手数料を設定していない。

1日定額手数料の比較――ネット証券はどれも10万円以下は手数料0円

5大ネット証券 1日定額手数料比較表(税抜)

1日の合計約定代金 SBI証券 楽天証券 松井証券 au カブコム証券 DMM.com証券
5万円以下 0円 0円 0円 設定なし 設定なし
10万円以下
20万円以下 191円 191円 300円
30万円以下 286円 286円
40万円以下 429円 429円 500円
50万円以下
100万円以下 762円 858円 1,000円
150万円以下 100万円増えるごとに400円加算 2,000円 2,000円
200万円以下
300万円以下 3,000円 100万円増えるごとに1,000円加算
300万円超 100万円増えるごとに1,080円加算
1億円超 10万円

※※2021年7月11日時点の各社の公式ホームページ(SBI証券楽天証券松井証券auカブコム証券DMM.com証券)を参照して筆者作成

1日定額制の手数料体系を採用しているのは、SBI証券「アクティブプラン」、楽天証券「いちにち定額コース」、松井証券の3社だ。いずれも1日の約定代金合計額が10万円以下なら手数料が0円。1日のうちに10万円の範囲内で、少額取引を数回行う予定があるならば、この手数料体系を採用しているネット証券で取引すればコストを最低限に抑えられる。

1日の約定代金合計額が100万円前後から3社間の手数料に開きが出てくる。約定代金合計額が毎回大きくなることが予想されるような場合は、合計額が100万円以内だと762円で、さらに100万円増えるごとに400円ずつ加算されるSBI証券が一番コストを抑えられるだろう。

取引スタイルに合った証券会社を選びたい

国内現物株式の取引手数料は投資初心者にとって無視できないだろう。できるだけ手数料を抑えて取引したければ、どれほどの金額の取引をどの程度の頻度で行うのかという、自分が望む取引スタイルを洗い出したい。これがはっきりすればネット証券を選べるはずだ。

投資信託の選び方についてよくある3つのQ&A

投資信託選びで失敗しないために気をつけることは?
目的を決めること、目的とリスク許容度に合わせて目標利回りと投資額を決めること、ポートフォリオを組むこと、 アセットクラスごとに投資信託を選ぶことを意識しよう。
投資初心者が失敗しないための投資信託の選び方は?
購入時と売却時にコストがかからないもの、信託報酬が低めのもの、インデックス型投資信託から始めること、純資産総額が大きいものを 選択すること(30億円以下のファンドは要注意)、毎月分配型でないこと、テーマ型投資信託は避けることが挙げられる。
投資初心者におすすめの投資信託銘柄は?
TOPIXをベンチマークとするインデックスファンドのなかでは信託報酬が最低水準であり、購入時と売却時のコストもかからない「<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド」、純資産総額が同じアセットクラスの商品では相対的に大きい「<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド」、先進国株式を対象としたインデックスファンドであり、購入時と売却時のコストもかからず、低コストで保有できる「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」、この投資信託を1本保有するだけで世界中の株式への分散投資が可能で、信託報酬も十分に低い水準であり「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」、先進国の債券を対象とするインデックスファンドで、ポートフォリオのバランスを取るために活用されるケースが多い「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券インデックスファンド」、日本と先進国の株式、債券、REITに、新興国の株式と債券を加えた8資産に投資を行うバランスファンドで安心な「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」、目標利回りが高く、積極的な投資をしたいなら日本の高配当株へ投資を行うアクティブファンド「三井住友・配当フォーカスオープン」がおすすめだ。

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近藤真理
執筆・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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