■ 実際のやりとり

次に証拠としてやりとりの一部を画像で掲載しますが、当時時間がなかったことから多少の誤字があります。

そして重ねての説明となりますが、前述のとおりセリア本社は中の人が店長であるか否かについて、「確実な個人特定が難しい状況」としています。加えて記事化への圧力も完全に否定。その点踏まえてご覧ください。

また、回答には「嘘」が含まれている可能性があることから、画像だけが記事と離れて転載されることを抑止する目的で、「無断転載禁止」と記載しています。現在掲載を許可しているのは、記事と画像がセットで扱われる、提携媒体のみ。著作権法の引用範囲内で使用する場合(学術研究など)には、引用ルールを厳守した上、注意事項もあわせて慎重に取り扱ってください。

「記事にはしないでください」Seria偽アカウントの中の人を直撃 2万4千人が欺かれた騒動を調査
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

■ SNSの利用は高いリテラシーと慎重な判断力が必要

今回この偽アカウントは、そのプロフィール、肩書き、スクリーンIDと数回の発信内容のみで、多くの企業公式アカウントを欺き、結果2万4千フォロワーも集めることに成功しました。

企業公式アカウントが必要かどうかは、当然その企業の方針にもよるので、必ずあるべきとは一概には言えませんが、Seriaのアカウントを多くの企業、そして一般ユーザーが心待ちにしていたことも、今回の事件を引き起こした要因のひとつでしょう。

どれだけフォロワーが多くとも、どれだけ本物っぽくても、公式ホームページからリンクが貼られている等、確証がない限りは、それが公式だと安易に信用してはいけません。これはもちろん、企業だけでなく著名人のアカウントも同様。今回を教訓に、公式アカウントも、一般ユーザーも、今後はより高いリテラシーと慎重な判断力を持って、SNSを利用するべきと言えそうです。

なお、この記事を執筆している最中の9月18日、削除されたはずのアカウントが今度は「偽のセリア、ニセリア」と名前を変えて復活していました。本人は「前垢の人とは関係ない」と言い張っていますが……この事件、もう少し尾を引くことになるかもしれません。自称Seria店長の行く末やいかに。