分譲マンションには、土地・建物ともに所有権で分譲する所有権マンションと、建物は所有権だが、土地は借地権の借地権分譲マンションがあります。借地権分譲マンションは、土地が借地なので、その分価格が所有権マンションより2、3割安くなりますが、借地期間終了時には、土地を更地にして地主に返還しなければなりません。借地期間は原則50年以上ですから、自分たちが住んでいる間は特に問題ないかもしれませんが、残りの借地期間が短くなったときには、どうなるのでしょうか。価値が大幅に低下してしまわないのでしょうか。

定借マンションなら2割から3割安くなる

定期借地権というのは、1992年に施行された「借地借家法」により誕生したもの。普通借地権では、原則として借主が希望すれば契約を更新できますが、定期借地権では当初に定められた借地期間が終了すると、借地関係が終了し、その後の更新はありません。借地期間は通常は50年以上ですが、借主は原則として建物を取り壊して地主に土地を返還しなければなりません。

土地は所有権ではないため、その分、分譲価格は相場より2割、3割程度安くなるのがふつうですが、毎年地主に対して地代を支払う必要があります。イニシャル・コストは安くなるものの、ランニング・コストが若干高くなるわけです。とはいえ、購入価格が通常の所有権より安くなるので、その分、住宅ローンの負担が減ったり、またゆとりある広さを確保できるといったメリットがあります。

相場より3割安く買える定期借地権分譲マンションの利点と難点…住宅ローン負担軽減
(画像=『Business Journal』より引用)

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