PayPayの利用メリット:日本人の2人に1人が利用する決済インフラへ
PayPayをやめた方が良いと言われる理由をまとめてご紹介しましたが、PayPayにはそれを上回る利用メリットもあります。ここでは、PayPayの利用メリットについて紹介します。
「日本人の半分が利用するペース」のユーザー増加で一大経済圏へ
PayPayはすでに経済圏を築き、国内の5大経済圏のひとつにもなっています。
PayPayは、2023年2月にユーザー数約5,500万人を突破。日本の人口はおよそ1億2000万人であり、このユーザー増加ペースが継続すると「日本人の2人に1人が利用する」決済インフラになり得ます。事実として2022年のQRコード決済のシェアの3分の2はPayPay。加盟店数も多く、店舗×設置個所数で考えるとPayPayの利便性は圧倒的といえます。
加えて2023年4月には「賃金のデジタル払い(給与デジタル払い)」が、労働基準法の改正によって解禁。PayPayは自社のリリースの中で、PayPayでの給与受け取りを可能にすることをすでに示唆しており、申請も提出済みと公表しています。
たとえば給与をPayPayで受け取り、PayPay上で家族に生活費を送金。日常の買い物もPayPayで行い、貯金や資産運用もPayPayの金融サービスで行うという未来がすぐそこに迫っているのではないでしょうか。
こうした利便性は従来の電子マネーやクレジットカードにはないものです。PayPayは経済圏であり「入れておいて損はないQRコード決済」であることは間違いありません。
オフライン決済が可能な機能を国内スマホ決済で初搭載
2023年7月20日、PayPayは国内主要QRコード決済で初めてインターネットにつながっていなくても決済ができる機能を搭載したことを発表しました。これにより通信障害時やインターネット回線が使用できない時などの状況下においても、決済が可能になります。
筆者の個人的な体験ですが、地下街などの店舗では電波が悪くPayPay決済できないこともこれまではしばしばでした。そうしたストレスが今後は無くなります。同機能はPayPayが特許を出願中でもあり、他社に対する大きな優位性と言えるでしょう。
PayPay支払いやチャージの上限額
2023年7月時点でのPayPayの支払いとチャージの上限額を一覧にすると以下の通りです。30日間で最大200万円程度利用できる点には一定の魅力があります。この最大額は、一般的なゴールドカードに相当する水準のためです。
過去24時間 | 過去30日間 | |
---|---|---|
PayPay残高 | 50万円 | 200万円 |
PayPayあと払い (8月以降「クレジット」表記) |
50万円 | 200万円 |
青いバッジがついている+本人認証設定済みクレジットカード | 25万円 | 25万円 |
本人認証設定済みクレジットカード | 2万円 | 5万円 |
本人認証未設定クレジットカード | 5,000円 | 5,000円 |
金融商品の購入 | 50万円 | 200万円 |
銀行口座のチャージ | 50万円 | 200万円 |
PayPayあと払いのチャージ (8月以降「クレジット」表記) |
50万円 | 200万円 |
ただし登録内容や利用状況次第で金額は引き下がります。またPayPayあと払いを利用する場合はPayPayカードで別途定められている上限額を上回る利用はできないため、ご注意ください。
PayPayポイント運用でポイントを増やせる
PayPayは、2020年4月に「PayPayポイント運用」というサービスを開始しました。これは、自分の持っているポイントを投資信託に運用することで、ポイントを増やせるというサービスです。
実際の現金を使うわけではないため、投資初心者や、今後資産運用をしたいという方の練習におすすめです。
PayPayの利用がおすすめの人、おすすめではない人
PayPayはPayPayカード、PayPayカードゴールドを持っている方におすすめ。また、PayPay加盟店でよく買い物をする方は、意識せずともPayPayステップを達成できるため、簡単にポイント還元率アップも狙えます。
2023年現在、水道代や税金のキャッシュレス支払いはPayPayのみしか対応していない自治体もあります。「キャッシュレスで税金を便利に支払いたい」といった場合も、PayPayはおすすめです。
また今後、PayPayでの給与受け取りの開始もほぼ確実です。PayPayで給与を受け取り、家族への送金も貯金も資産運用もPayPay経済圏の中で行う日が近いでしょう。
そのため一種の「金融インフラ」としてPayPayを使うのもおすすめ。国内QRコード決済No.1のインフラであるため、導入店舗も多く、サポートも手厚いので「入れて困る」ことはあまりないです。
一方、買い物は基本的に他社クレジットカードなどで行う方、楽天ペイやau PAYなどでポイント還元率アップを狙っている方にはPayPayステップの条件達成が難しいのも事実。「還元率だけ」を重視すると、おすすめできない一面があります。