NHK、嵐の松本潤起用の狙い

また、テレビ局関係者はいう。

「将来の受信料収入減少を懸念して若者層の取り込みに力を入れるNHKとしては、国民的人気を誇るアイドルグループ・嵐のメンバーを主演に起用することで、20~40代の視聴者を大河に誘導しようとする考えがあったのでは。ただ、メイン視聴者層である60代以上のなかには、松本のようなキャラのアイドルが主演にいることに抵抗を感じる人も一定数いるだろうし、嵐のファンが大河の視聴に流れているという動きも目立っていない。結果としてNHKの試みは現段階ではうまくいっていない印象で、ジャニタレが多数投入されれば往年の大河ファンが離れる懸念もある。いずれにしても松潤を起用しておきながら早くも視聴率12%台という危険水域に陥ったというのは、NHK的にもジャニーズ事務所的にもマズイ状況といえる」

なお、歴代ジャニタレ主演大河の全話平均視聴率は『琉球の風 DRAGON SPIRIT』が17.3%、『新選組!』が17.4%、『義経』が19.4%、『軍師官兵衛』が15.8%となっている。時代とともに「若者のテレビ離れ」が取り沙汰されるようになり、『軍師官兵衛』は「関東地区で3年ぶりに15%を越えた」ということで「健闘」と評価する声もあった。

さらに高視聴率を獲得しにくい今、『どうする家康』がジャニタレ主演大河のなかでワーストとなってしまう可能性は高い。しかし、20年以降の大河ドラマ全話平均(『麒麟がくる』の14.4%、『青天を衝け』の14.1%、『鎌倉殿の13人』の12.7%)には勝ってほしいところだが、バーターでテコ入れする以外の策はあるだろうか。

(文=Business Journal編集部)

提供元・Business Journal

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