3.化石発掘に「音波スキャン」は使わない
もし化石の発掘に参加する機会があれば、『ジュラシック・パーク』で観たものとはまったく違う、地味な作業であることが分かるでしょう。
映画では、化石の探索に、地中をスキャニングできる音波技術を用いていました。
それによって、どれくらいの深さにどんな恐竜の骨が埋まっているか一目瞭然で分かるのです。
しかし、実際の発掘現場では、音波技術はかなり不正確なので、役に立つことはほぼありません。
ましてや映画のように、化石の全体像がくっきり浮かび上がることもないでしょう。
実際は、ショベルカーで岩の塊を掘り出して、それを手作業で細かく割りながら、化石を探すのが主流です。
映画ほどスマートではなく、本当に「骨の折れる」作業なのです。
4.ディロフォサウルスは「毒」を吐かない
ディロフォサウルスは、ジュラ紀(約2億130万〜1億4550万年前)の前期に存在した恐竜で、全長は尻尾を含めて5〜7メートル。
劇中では、首元からエリマキトカゲのようなフリルを広げ、ヘドロのような毒を吐き飛ばしていました。
とても面白い特徴ですが、実際に毒を吐いていたかどうかは誰も分かりません。
原作小説(1990)でも、アゴが貧弱なため、麻痺作用のある毒を吐いて狩りをしていたと描写されています。
しかし、化石から毒を吐いた事実など分かるわけもなく、現在では、首元のフリルも存在しなかったとされています。
ちなみに、研究が進んが現在、ディロフォサウルスの復元像は下のように変わりました。