目次
カッコよかったが流行に乗れなかった4代目
日本ではもう積極的に売らな描くなった5代目

カッコよかったが流行に乗れなかった4代目

ランクルと同期の「パトロール」とはどんな車?歴代車種も紹介
(画像=パリダカの市販車無改造クラスで疾走する4代目サファリ,『MOBY』より 引用)

3代目の輸出用生産や現地生産が継続される一方、より高級用途を目指して1987年に4代目が登場、今度ばかりはRV的なクロカンルックで現在のSUV的なカッコよさがあり、オーバーフェンダーで拡幅したワイドトレッド版など安定感が抜群の印象です。

後に過剰装飾だ、衝突時歩行者保護の観点からはむしろ危険だと非難される巨大で無骨なバンパーガードも1990年頃までは流行の最先端をいくファッションで、数はそう多くなかったとはいえ、街を走っていると目立つので記憶に残るクルマでした。

サスペンションもリーフリジッドからコイルサスを採用、豪華内装と合わせて快適性は飛躍的に向上し、トヨタのランクル60にも十分対抗可能でしたが、1989年に発売されたランクル80が「クロカン版クラウン(あるいはセルシオ)」と言われた豪華内装で逆転。

さらに1990年代に入ってしばらくすると、無骨さよりも都会でも絵になるスタイルがクロカンに求められるようになり、そうなるとカクカク、ゴテゴテしたサファリはダイハツのラガーやロッキー同様、時代遅れの存在として不人気になってしまいました。

クロカンとしての性能は十分以上でしたし、マニアからすると存在感抜群、ランクルなど目じゃない!と鼻息荒く、筆者の友人も憧れのサファリをついに買った!と電話してくるくらい熱烈なファンをつかんではいたものの、多数派にはなれなかったようです。

海外版「パトロール」はパリ〜ダカールラリーの市販車無改造クラスへ出場して、テラノともどもクラス優勝して人気を集めるなど、海外では引き続き好評だったものの、日本市場では日陰の存在で終わりました。

日本ではもう積極的に売らな描くなった5代目

ランクルと同期の「パトロール」とはどんな車?歴代車種も紹介
(画像=ちゃんと売れば日本でもランドクルーザー100へ対抗できたのか…5代目パトロール,『MOBY』より 引用)

1997年に日本では3代目サファリ、海外では引き続き5代目パトロールとしてモデルチェンジ。

この頃から完全に高級ヘビーデューティーSUVとしてランクル100の対抗馬となり、中東やオーストラリアの砂漠では頼りになるタフネスぶりから人気車種の座を不動にするも、それはあくまで海外市場での話です。

日本ではファイヤーパトロール以来の消防仕様がラインナップされなくなった代わりに、先代の無骨さも消えてキャンパー仕様などもラインナップ、売り方次第ではランクルのシェアを切り崩すチャンスだったかもしれません。

しかしその頃、日本市場での日産とその販売店は、販売不振に経営悪化で火の車、高級車は大ヒットしたエルグランドで手一杯だったのかサファリの販売には熱心ではなく、モデルチェンジしていた事すら知らなかったユーザーも多かったのでは?

販売は少数にとどまり、街で見かける事も稀で、その割にルノー傘下入り後のリバイバルプランで車種リストラの対象にもならず細々と販売していましたが、ついに2007年に日本での販売を終了、海外専売車となってしまいました。