修繕積立金では埼玉県の負担が一番小さい

 しかも、この管理費と修繕積立金、購入する物件の条件によって金額がかなり違ってきます。物件によっては、首都圏平均の月額2万3954円以上の負担になることもあるので、自分たちの購入したい物件の条件に合わせて、おおむねどれくらいの負担になるのかをあらかじめ確認しておくのが安心です。

 まず、物件の所在地、エリアによって負担額が違ってきます。最も高いのは東京都区部で、管理費と修繕積立金の合計は2万4872円に達します。横浜・川崎も2万4354円と東京都区部とほとんど変わらない水準です。それに対して、埼玉県、千葉県は若干安くなります。この両県を比べると価格は埼玉県のほうが高いので、管理費・修繕積立金もそうではないかと考えがちですが、実は最も負担が少なくてすむのは埼玉県の2万1765円で、千葉県の2万2977円との間には1000円以上の差があります。また東京都区部や横浜・川崎と埼玉県を比べると月額合計には1万円以上の差があります。価格差に加えて管理費・修繕積立金にも大きな差があることを知っておきたいところです。

築10~20年の負担が一番大きくなる

 次に、マンションの築年数帯によっても管理費・修繕積立金に差があります。図表2にあるように、築10年以内の築浅物件は管理費・修繕積立金の合計が2万4742円に対して、築11~20年は2万7560円になります。築11~20年が最も高くなっているのです。新築分譲時には、販売しやすくするため、修繕積立金の負担額を少なくしておき、5年後、10年後に引き上げる計画になっているマンションが少なくありません。そのため、竣工からしばらく経つと修繕積立金が引き上げられ、合計負担が重くなることが多いわけです。十分に注意しておきたいところです。それに対して、築30年超になると、合計2万0691円と築11~20年に比べると月額7000円以上安くなります。特に築古物件の修繕積立金は9767円と1万円を切っています。

1万円以上も差…首都圏、マンション管理費・修繕積立金の高い/低いエリアが鮮明
(画像=『Business Journal』より引用)