検証4 プログラムの修正

WordPressの「wp-blog-header.php」は以下のように記述されており、それぞれに以下のように質問した。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=これは何のコードですか?、『BCN+R』より引用)

それぞれの回答は以下の通り。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=ChatGPTでプログラムの修正を検証?、『BCN+R』より引用)

コード内に「//」や「/ /」でコメントが書かれたままなので、本来はAIに聞くまでもないが、ChatGPTでは、このコードが何をしているか、どんな役目があるかまで解説してくれている。解説の内容もだいたい合っているようだ。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=Bing AIでプログラムの修正を検証、『BCN+R』より引用)

Bing AIでは、ChatGPTと同じようにWordPressのコードであることを理解し、少し解説してくれている。ChatGPTとの違いは、詳細情報として、出典URLをドメインで教えてくれている点だ。

事実かどうかの検証がしやすく、その分野に強いウェブサイトを見つけられるためChatGPTよりも魅力的に感じる。

また、関連する疑問を予知して、予測変換のように表示してくれている。内容を理解できない場合のサポートとして、次の質問も示してくれているのだ。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=AIチャットくんでプログラムの修正を検証、『BCN+R』より引用)

AIチャットくんは、ChatGPT、Bing AIのどちらよりも簡潔に回答してくれている。解説の内容もほぼ合っているが、解説不足な点もある。おおまかに「何なのか」を知りたいだけであれば、この回答で問題ないだろう。

詳細を教えて欲しい場合には質問のプロンプトを工夫すれば求める回答が得られると思うが、ここでは脱線してしまうのでそこまでの追求はしない。

次に、上のコードのセミコロンを消した「構文エラーが出るコード」を修正できるか、次のように聞いてみた。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=このコードの間違いを直してください、『BCN+R』より引用)

結果は以下の通り。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=ChatGPTでプログラムの修正を検証、『BCN+R』より引用)

ChatGPTでは、的確な修正を提案された。何をしたかはっきり分かっているようだ。この結果から、自分自身で書いたコードの括弧の閉じ忘れのようなちょっとした記述ミスを見つけるのにもChatGPTが役立つ可能性があることが分かる。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=Bing AIでプログラムの修正を検証、『BCN+R』より引用)

Bing AIでは、ChatGPTと同じようにセミコロンがないことを指摘し、修正してくれた。エラーが発生することにも言及してくれている。

先に述べた通り、出典URLを掲載してくれていることと、次の質問を予測してサジェストのように出してくれていることがBing AIの魅力だ。より深掘りして調べることに特化しているサービスだと考えられる。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=AIチャットくんでプログラムの修正を検証、『BCN+R』より引用)

AIチャットくんでも、セミコロンを追加してくれた。ただし「波かっこ{}を追加しています。」とも言っているため、不必要なかっこを増やした可能性がある。また、ABSPATHとWPINCの連結部分にもなにか追加したと言っており、余計な事をした可能性があるだろう。

今回はセミコロンしか消していないので、それ以外のものを追加されるとエラーが起きる。AIチャットくんが直して出力してくれたコードは正しいのだろうか。

ChatGPTとBing AIに聞いてみた。結果は以下の通り。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=ChatGPTでプログラムの修正を検証、『BCN+R』より引用)

ChatGPTが言うには、コードには誤りはないとのことだ。これまでの回答と異なり、コード内の細かな解説を加えてくれている。非常に丁寧で、プログラミングの初心者にも優しいマニュアルのお手本のような解説になっているだろう。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=Bing AIでプログラムの修正を検証、『BCN+R』より引用)

Bing AIでも、コードは正しいと教えてくれた。 また、ラッコツールズのDIFF(テキスト差分比較)ツールで見てみても双方に違いはないため問題なく動作すると考えられる。

「ChatGPT」と「Bing AI」、「AIチャットくん」を使ってみた【比較】
(画像=DIFF(テキスト差分比較)、『BCN+R』より引用)

ラッコツールズにて、元々の「wp-blog-header.php」の記載内容と差分を取ってみた。LINEのAIチャットくんはセミコロン以外にも追加したと言っていたが、実際には余計なものは追加していなかったようだ。

この結果だけ見れば、一番大切なコードは間違っていなかったが、AIチャットくんは何をしたのか、という点において嘘をついていることになる。検証をして、真実かどうか確かめることの重要性がひとつお分かりいただけただろうか。

ラッコツールズ