令和の技術革新とも言える話題の生成AIツールOpenAI社の「ChatGPT」とMicrosoftの「Bing AI」、LINEの「AIチャットくん」の三つのサービスを使ってみて比較してみた。検証したお題は「創作・物語の生成」「辞書的な回答」「読書感想文」「プログラムの修正」の四つ。その結果はいかに。AIチャットの使い方を含めて紹介しよう。

今回比較に用いるAIチャットサービスは、どれもGPT-4系列のサービスで元となっている言語モデルは同じだ。比較するAIチャットサービスは次の三つ。
ChatGPT|OpenAI
Bing AI|Microsoft
※Microsoft Edgeブラウザ(アプリ)でのみ利用可能
AIチャットくん|LINE
※LINEで友だち追加して利用可能
さっそく、以下の内容に沿って順番に説明していこう。
結論
検証1 創作・物語の生成
検証2 辞書的な回答
検証3 読書感想文
検証4 プログラムの修正
AIチャットの使い方
まとめ
それぞれのサービスで検証する内容は以下の通りとし、
・創作・物語を書いてもらう
・辞書的な回答が可能な質問
・有名な小説の読書感想文を書いてもらう
・簡単なプログラムの正誤と修正
――の四つを検証してみた。生成AIの文章は、生成するたびに回答が変化することや、AIが事実と異なる勝手な創造を出力することがあるため、どの程度正確な情報が出力され、信用に値するかを検証しよう。
結論
結論から言えば、生成AIの文章は校正やファクトチェックを行う必要があり、正しいことを言っているかどうかを確認する専門知識が必要だ。生成AIの文章を鵜呑みにせず、検証しながら使用していこう。
検証1 創作・物語の生成
生成AIが最も得意とする創作ストーリーを書いてもらった。指示は以下の通り。
____
2023年、世の中を震撼させた恐ろしい事件、その真相についての物語を書いてください。
____

ChatGPTの創作物は、いかにもそれっぽいホラーな物語に仕上がっていた。物語の起承転結、全体の内容の不一致などもなく、いかにも起こりえそうなストーリーが書き出された。

Bing AIの1回目の出力では、真実を見つけようと頑張ってくれたようだが、指示は「物語を書くこと」なので文脈を理解していなかった可能性があるだろう。1回目は残念ながら「私は検索結果から真実を見つけることができませんでした。もう少し情報を教えていただけますか?」と指摘されてしまった。

気を取り直して2回目の検証。Bing AIの会話のスタイルを「独創性」に変更した所、複数の実在する国名が出てきてしまったのでぼかしを入れた。物語の内容は、2023年に起きた気球の問題に関する事に触れており、一部実際に起きたことを創作の参考にして物語を書いたような形になっていた。

AIチャットくんの書いた物語は、SFストーリーとしての完成度が高い。マンモスの生きていた時期についても説明が足りていないがあながち間違ってはおらず、創作した話については起承転結もしっかり書けている。