目次
■伊賀の米と地物食材を味わう「古民家カフェ365nichi」
■伐採体験で里山を守る、を知る
■伊賀の米と地物食材を味わう「古民家カフェ365nichi」
東山さんに話を伺った後、プロジェクト・ラボと袖を連ねる株式会社七転八倒が手がける「古民家カフェ365nichi」へ。ジンの原料となるコシヒカリを美味しくいただけるという。
伊賀焼の土鍋を使用し、目の前で炊き上げる米。旬野菜のせいろ蒸しと共に提供されるランチメニュー(1980円)が人気だ。週末ともなれば各地から客が訪れ行列ができるほど。
この日は期間限定の原木椎茸を使った炊き込みご飯(+600円)と、通常の土鍋ご飯を両方注文。同行者2名はそれぞれメイン料理にハンバーグと中華(油淋鶏)を注文、筆者は焼き魚と迷った末、京大カレー部と対決したオリジナルカレーを食す。
落ち着く雰囲気で開放的な店内。会話も弾みリラックスして体に優しい食事を摂ることができた。ツヤツヤと輝く米の美しさに日本人で良かったと感謝したくなるほど、美味しい時間を過ごすことができた。
古民家カフェ365nichi
伊賀市広瀬992
■伐採体験で里山を守る、を知る
美味しいご飯を食べ満足しているとプロジェクト・ラボの代表・峯川良夫さんから声をかけられた。「せっかくここまで来られたなら、ぜひ伐採体験をしてみませんか?」と。
「そんなことまでやっているんですか!」と驚く一方、アウトドア好きとしては興味が湧く。七転八倒の代表・福持久郎さんの案内でプロテクターやヘルメット、ゴーグルを身につけ近くの山林へ。
チェーンソーの使い方を一から教わり丸太で何度も練習を重ねる。チェーンソーは重さもあるし振動も強い、慣れない体には重労働だ。
安全な使い方ができているかチェックしてもらい福持さんのOKが出たので、ついに地面から生えている本物の杉を切ることに。
伐採の準備は素人には無理なのでスタッフの方々が木を選び、ロープをかけ準備を整える。
福持さんの指導の下、木を倒す方向にチェーンソーで受け口を作っていく。上手くできないところは手助けしてもらいながら、いよいよ伐採の最終工程・追い口の切り込みだ。
逃げる方向もしっかり確認して緊張しながら刃を入れていく。程よい加減でチェーンソーを抜き、安全な場所で様子を伺う。するとメリメリっと音をたてながら、あっという間に杉が倒れた。
福持さんが切り株を指しながら「初めてにしてはすごく上手にできたよ」と褒めてくれたので、お世辞でも嬉しい。山を守るためには増えすぎた木を適切に伐採する間伐という作業が必要不可欠だ。
福持さんらは定期的にチェーンソー講習や刈払機講習を行い、安全に農業や林業に関わるための知識を提供している。
若い人や未経験の人たちが機械で怪我をしたり命を失うことなく携わっていってほしい。代々受け継いできた里山をこれからも守っていくためだと話す姿に感銘を受けた。
ほかにも「古民家カフェ365nichi」の目の前には福持さんが竹と藁で作った「藁の家」や、形を想像するのが楽しい木のオブジェなどがあり、DIY好きなら楽しめる魅力的なスポットだ。
七転八倒