<個人消費、製造業活動、不動産市場、見通し>
・概して、供給制約は緩和された。 ・個人消費は概ね堅調に推移したが、いくつか(a few)の地区では通常低迷する時期に小売売上高が中程度から強い伸びを示したという。 ・自動車販売台数は、在庫水準が引き続き改善したものの、全体的にほとんど変化がなかった。 ・一部(several)の地区では、高インフレと金利の上昇が、消費者の所得と購買力を低下させ続けていると指摘し、クレジットカード債務の増加に対する懸念も確認した。 ・旅行や観光業は、ほとんどの地区で引き続き非常に好調だった。 ・製造業活動は、一時期縮小していたものの安定に転じた。 ・住宅市場は、極めて低水準にある在庫に抑制され低調に推移する半面、東海岸の複数(some)の地区では、季節的な標準を超えた予想外の活動の拡大がみられた。 商業用不動産市場は堅調に推移し、産業用不動産市場は若干の伸びを示したが、オフィス向け市場は引き続き低調だった。 ・非金融サービスへの需要は全体的に堅調だったが、いくつかの地区で回復した。 ・ローン需要は低下し、与信基準は厳格化され、延滞率は上昇した。 ・エネルギー活動は横ばいからやや減速し、農業の状況はまちまちだった。 ↓ 前回 ・個人消費者は、一部の小売業者が年末商戦の売上が好調であったと報告した動きに支えられ、わずかに拡大した。別の小売業者は、特に低中所得層の購買力が物価高により低下していると指摘した。 ・自動車販売台数は概して横ばいだったが、一部のディーラーは在庫増を受け販売が伸びたと報告した。 ・観光業界はクリスマス休暇などを追い風に、ゆるやかから活発な動向を報告した。 ・製造業者は概して活動が小幅に減少、ただし多くの地区で供給制約による混乱が緩和されたと報告した。 ・住宅市場は引き続き弱含みで、各地域で販売および建設活動が減速した。 ・商業用不動産の活動は概してわずかに減速し、オフィス市場ではより顕著な弱まりを確認した。 ・非金融サービス業では、概して安定した需要が見られた。 ・ほとんどの銀行関係者は、住宅ローン需要は引き続き低調であると報告し、借入コストの上昇が商業融資を抑制し始めたとする声も聞かれた。 ・エネルギー活動は引き続きゆるやかに拡大し、農業は概ね横ばいか改善傾向を確認した。
<労働市場>
・労働市場の状況は引き続き堅調に推移した。 ・一部の企業による雇用凍結や解雇の散見にもかかわらず、ほとんどの地区で雇用は小幅から緩やかなペースで増加し続けた。 ・人手不足は若干改善されましたが、希望するスキルや経験を持つ労働者を見つけるのは依然として困難な状況。 ・複数の地区では、利用可能な託児所の不足が引き続き労働力参加を妨げていると指摘した。 ・労働市場は概して逼迫した状態が続くが、いくつかの地区では、企業が従業員に対して柔軟性を失い、リモートワークの選択肢を減らし始めていることを指摘した。 ・賃金は概して緩やかなペースで上昇したが、複数の地区では、賃金圧力がやや緩和されたと指摘した。 ・来年は、賃金の上昇がさらに緩やかになると予想される。 ↓ 前回 ・ほとんどの地区で、雇用は引き続き緩慢からゆるやかなペースで拡大した。 ・雇用がわずかに減少したのは1地区のみで、別の1地区は就労者水準に変化なしと報告した。 ・一部の地区では採用が容易になったとのコメントが聞かれたが、その他企業からは引き続き募集職種の人員を満たすことが困難との指摘が聞かれた。 ・多くの企業は、商品やサービスに対する需要が鈍化しても従業員の解雇をためらい、必要に応じて人員削減を計画しているという。 ・労働市場のひっ迫が続くなか、賃上げ圧力は各地域で高止まりしているが、5地区はいく分の緩和を報告した。一部の企業は引き続き従業員を維持すべく賞与と福利厚生を拡大した。