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支笏湖自転車道 3時間の登り坂
くま~~~~

支笏湖自転車道 3時間の登り坂

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第七夜】
(画像=撮影:ライター,『暮らし〜の』より 引用)

千歳市街地を走る。

青カン(道民は道路標識をこう呼ぶ)に支笏湖の文字。

看板通りに住宅街をしばらく走る。

「そろそろ自転車道あるはずなんだけどな」

地図を確認すると自転車道の入口はとっくに過ぎていた。

適当に探すと林の向こうにそれっぽい道が見えた。

ギヤをローに入れて草むらを強引に分け入り、何とか支笏湖自転車道に入ることに成功。

北広島自転車道と違い、人の気配が全くない道が続く。

ゆるい登り坂を進むと道がいきなり無くなった。

しかたがないので車道を走る。

この道はドライブコースらしく、乗用車がかなりのスピードで走っていく。

しかも道幅はかなり狭い。

「はぁ~こえ~な~」と独り言を言いながら顔を上げると、反対車線に歩道があった。

車が頻繁に行き交う間隙を縫い反対車線に渡る。

天気は霧雨。

登りだからまだいいが、これが下りだったらかなり寒いし、落ち葉で覆われた自転車道はかなり滑るはずだ。

くま~~~~

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第七夜】
(画像=撮影:ライター,『暮らし〜の』より 引用)

それにしてもずっと登りだ。

それもそのはず。

支笏湖は100名山に数えられる樽前山の麓にある。言ってみれば峠の様なものだ。

けれどランドナーのタイヤはロードバイクよりも一回り小さい。

そのお陰で最高速度こそ劣るが、登り坂は楽に登ることができる、

まさに旅自転車だ。

「そう、俺はランドナーに乗った旅人なんだ」と自分を奮い立たせ約2時間坂を登り続けた。

さすがに疲れてきて休憩したいなと思っていたらベンチがあったので腰を下ろす。

そうしたら写真の看板だ。

「熊注意って」

たしかに怖いのは怖いのだが、もしこの状況で熊が出たってどうしようもない。甘んじて食べられようではないか。

「したけどなこと言ったってどもなんねえべや」ともう一本火をつけた。