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限界だ 今日はここまで!道と川の駅花ロードえにわ
3日目の朝はのんびり

限界だ 今日はここまで!道と川の駅花ロードえにわ

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第七夜】
(画像=撮影:ライター,『暮らし〜の』より 引用)

その後も長く急な道が続く。

市街地を外れ信号は少なくなったが、疲労も手伝い、軽い峠じゃないかと思うような坂が連続する。

大雪に備えた広い路側帯のある国道だが、疲れた身体で平均速度80㎞以上の車が走る道を走りたくない。

ギアを一番軽くしてたいして景観のよくない道を休み休み走る。

そろそろ限界!と思ったら再び市街地に出た。

と思ったら

「道と川の駅花ロードえにわ」だ。

ここの道の駅は、パンがおいしいと妻のリクエストで何度か来たことがある。

「今日はここで寝るか」

そう思って妻に電話をしながらテントを張る場所を探す。

スマホを顔まで持ち上げるのも面倒で、ワイヤレスイヤホンで話すのだが、風体の影響も含め観光客にちょいちょい横目で見られる。

しかしそんなことを気にしていてはこの手の旅はできない。そもそも駅で寝たり、道の駅でテントを張ったりできないのだ。

パンを買いに寄ったときは感じなかったが、ここの道の駅はものすごく広い。

洋風の花壇がたくさんあり、きれいな花が咲いていた。

妻と話しをしながら、人の目につかなくて、かつ平らな芝生を探す。

花壇の中をドンドン奥に進み、人気のない建物の陰に目星をつけた。

「今日のキャンプ地はこことする」

北海道の人気ローカル番組の銘台詞を吐いてテントを設営。

すると

「ちょっとちょっとお兄さん!ここでテント張ったらダメさ」

アラフィフでも世間的には自転車乗って旅する人は「お兄さん」だ

「あら、そっかい、ごめんね」

こういう時に「ごんぼほっても」(北海道弁で駄々こねても)仕方ない。

素直に謝罪し「やべえな…どうすっかな…」と思いながら途中まで立てたテントを片づける。

すると先ほどのおじさんが

「行くと来ないんでしょ?ここらにホテル何件かあるから、チラシ持って来た」

「いや、どっか公園か駅ないっすかね」

「いや、あんた疲れた顔してる。今日はゆっくり寝た方がいい」

初対面の人にそこまで言わせてしまうほど疲れ切っていた僕は、チラシの中から一番安いホテルに泊まることにした。

謎の宿泊施設 恵庭RBパーク

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第七夜】
(画像=撮影:ライター,『暮らし〜の』より 引用)

チラシで電話番号を確認し、予約。夏休みでも何とか取ることができた。

そのホテルは道に駅からすぐ近くにあった。

あったと言っても外観からはホテルに見えず、近くのお店で聞いても「わかんねえな」と言われる始末。

それっぽい建物に入り「恵庭RBパークを探しているのですが」「ここだよ。電話の人かい?」と何とか見つけて本日の宿に到着。

外観は特別新しくはないが、中はきれいで、研修に使われる施設のようだ。宿泊棟はオートロックで仕切られている。

昨今のホテル同様タバコは喫煙室で吸うが、部屋から離れていないので苦にならない。

とりあえず駐輪場から部屋まで荷物を運ぶ。

それにしてもこの荷物を積んでここまで来たのか?あまりの重さに我ながら驚く。

とりあえず風呂。さすがに疲れたのでユニットバスにお湯を張って筋肉をほぐす。

あまりの気持ちよさにそのまま寝てしまいそうになった。

ホテルなのでテレビもフカフカのベッドもあるが、どちらも僕にはあまり意味がない。

家にいてもテレビはほとんど見ないし、駅のホームで熟睡できるくらいなのでベッドは返って居心地が悪い(家ではせんべい布団だ)

せっかくキレイにメイクされたベッドだが、その下に銀マットと寝袋といういつものスタイルで寝る。もちろん朝までグッスリだ。

この日の夕食は目の前にあったコープさっぽろの【のり弁】

ここで力説しておく。コープさっぽろの弁当はかなりうまい。しかも安い。

北海道を訪れた際はぜひ食べてみて欲しい。

ヘタなコンビニや弁当チェーン店よりも安くてうまいのだ。

三日目の予定

実は恵庭には以前から行きたい場所があった。

それはコーヒー好きには有名なとあるカフェ。

僕もライターのお仕事をしている過程で色々調べているときに知った。

恵庭からは帰る気になれば一日で帰ることができる。

旅をもう一日延ばす口実にもそのカフェに行ってみたいのだ。

3日目の朝はのんびり

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第七夜】
(画像=出典:pixabay,『暮らし〜の』より 引用)

少し乾燥しているのに目をつむれば、空調の効いたホテルの朝はやはり快適だ。

快適すぎる人目につかない寝床は物足りなささえ感じる。と言えば旅人を気取りすぎか。

昨日の晩御飯と一緒に買ってあった安い食パンを、マーガリンも塗らずに牛乳で流し込む。

冷蔵庫という文明の利器を最大限に活かした生活だ。

先に書いたとおりに今日は予定が決まっている。

お店が開くまで少し時間がある。

テレビをつけたが、相変わらず政治家の問題発言に訳知り顔のおじさんが目くじらを立てている。

うんざりしながらさっきと同じボタンを押し騒音を消す。

気が向いてベッドに飛び乗ったら思いのほか気持ちよく、少しウトウトした。

(以上【おとかみ春樹】でした)

コーヒー好きには有名な珈琲きゃろっとを訪ねる

アラフィフチャリダーが行く!北海道小旅行【第七夜】
(画像=撮影:ライター,『暮らし〜の』より 引用)

恵庭市にある有名なカフェ。

それは珈琲きゃろっと。

「コーヒー サブスク」で検索すると必ず上位に来る。その実店舗が北海道恵庭市にあるのだ。

ベッドから起きて少し時間が早かったけれど珈琲きゃろっとを探すことにした。

と思ったら10分もしないで見つかる。

花に水をあげていたマダムに聞くと10時からだという。聞けば店のオーナー。

「どこからいらしたの?」という問いに僕は立派な花壇に咲く花の名前を聴きながら答える。

歩道の縁石かに腰掛け煙草を吸いながら開店を待っていると、先ほどのマダムが「これ食べて」とくまモンのイラストがついたクッキーを持って来てくれた。

店は外から見るより手狭だ。

コロナ対策で奥のイートインは使えないようだが、許可をいただいてキレイにディスプレイされた店内を撮影させていただいた。

僕ははじめて訪れる喫茶店ではブレンドを頼むことにしている。

ブレンドは店主の目指すコーヒーが表現されている。

っていうと何だかコーヒー通っぽいでしょ。

マスターにも「通ですね」と言われ意気揚々と店を出る。

マダムが手入れした花を見ながら一口。

86℃前後で淹れられた甘みの強いコーヒー。うまい。

そのことを「よろしければ帰ってから飲んでみてください」とドリップバッグを持って来た店員に言うとさすがに驚いていた。通っぽいでしょ。

相変わらずどこに行こうか決めかねている

珈琲きゃろっとをあとにして、再び国道36号。

実はこの先どうするか、ここに来ても決めかねていた。

先ほど書いたように、帰る気になれば今日中に帰れる。

しかし今日中に帰るとなると、交通量の多い国道、しかも大半は来た道と同じ道を通る。

人力移動の旅を経験した人なら分かってもらえると思うが、同じ道を引き返すことほど苦痛なことはない。

お昼ご飯に立ち寄ったすき家で地図を広げていると、千歳空港のある千歳市から支笏湖に向かって自転車道があることがわかった。

支笏湖にはキャンプ好きには有名な、モーラップキャンプ場もある。

よし、支笏湖に行って今日はモーラップキャンプ場でキャンプをしよう。

そう、この旅で僕はまだテントを張っていないのだ。

旅人の燃料事情

すき家を出て隣にあったガソリンスタンドでバーナー用のガソリンを補給する。

CB缶ならコンビニで手に入るが、ゴミと使い切りの問題がある。

その点タンクにガソリンバーナーはタンクにつぎ足し使うので、最後まで使いきれるし、ゴミ問題もない。

アウトドア好きは環境問題にも関心を持っていたい。

移動距離の限られる人力の旅で、燃料をつぎ足し使えるガソリンバーナーは強い味方だ。

レギュラーガソリンを使えるモデルならガソリンスタンドで問題なく、かつ安く補給できる。

この時はたしか満タンで200円しなかった。それで3泊くらいは余裕なのだ。

北海道の田舎でもさすがにガソリンスタンドくらいはある。

北の大地を旅したいと思っている人は参考にしてほしい。