フォカッチャの故郷はジェノヴァ

<フォカッチャ。撮影:yukaco>
日本のイタリア料理店などででも出てくるフォカッチャ。名前もすっかり浸透していますね。フォカッチャは北イタリアのリグーリア州、ジェノヴァのパンですがこれにとどまらず南イタリアのプーリア地方などでも食べられているパンです。
フォカッチャはじんわりとしみ込んだオリーブオイルと岩塩がアクセント。食事パンとして食べやすく、料理の邪魔をしないオーソドックスなパンです。しかし、ドライトマトやオリーブ、アンチョビを練りこんだタイプのものは食べごたえがあり、軽めのランチや朝ごはんにはピッタリ。
このフォカッチャを、サンドイッチのパンとして使うこともあります。ふわふわしているので、フランスパンのように固い部分があるパンが苦手という方は、フォカッチャをぜひお試しくださいね。
ローマ発祥のパン「ロゼッタ」はランプレドットを挟んで豪快に

<ロゼッタとランプレドット。撮影:yukaco>
ロゼッタはローマ発祥とされるパンで、バラ(rosa)のような形をしていることからそう呼ばれています。真ん中が丸くなっていて、中には少し空洞ができているため中に具材を詰めやすいという利点も。
そのままオリーブオイルを少しつけるシンプルな食べ方もおいしいですが、何といってもオススメはトスカーナ地方で食べられるモツ煮込み「ランプレドット」を挟んだ豪快なサンドイッチ。ボリューム感もあり、ランチはこれひとつで大満足だと思いますよ。ふわふわに煮込んだ牛モツをロゼッタに挟んでガブリとかぶりつけば、じんわりとしみ出たスープがパンになじんで、それはもうおいしいのです。
冬に屋台などで食べるのもオススメですが、フィレンツェ中央市場1階の中にお店を構える人気店「ネルボーネ(da Nerbone)」は、一度は訪れたい名店です。緑色の看板が目印ですが、常に人だかりができているのですぐに見つけることができると思いますよ!
手や口周りが汚れることが気になる方は、皿盛りのランプレドットと別にロゼッタをもらうこともできます。セパレートで食べても味は同じですが、「食べたー!」という感じがするのはサンドイッチタイプなので、機会があれば両方試してみてもいいですね。