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すっきりと品あるつくり
永島家の牡丹園

すっきりと品あるつくり

金沢別邸には、政治家はもちろんのこと大正天皇をはじめ何人もの皇族方が来訪しており、いずれもこの客間棟で過ごされました。それだけ格が高い座敷ではありますが、その意匠は品こそあれどすっきり簡素で目立って華美なところはありません。ただ、客人専用のトイレは本漆仕上げの木製で、雲上人の来訪への備えを感じさせます。

横浜の中の金沢:海と牡丹が彩る旧伊藤博文別邸
(画像=<伊藤博文の手が残る金屏風(複製品)/©Kanmuri Yuki>、『たびこふれ』より引用)

客間棟の「帰帆(きはん)の間」に飾られている金屏風は、伊藤博文が、この別邸の管理をしていた松本氏に贈ったものの複製で、中国の儒学者の書の抜粋を写してあります。また、襖の引手金具や欄間の彫刻に注目するのもお忘れなく。こちらは創建当時のものがそのまま使われています。

旧伊藤博文金沢別邸

  • 開館時間:9:30~16:30(4~5月は~17:30、12~1月は~15:30)
  • 休館日:毎月第1・3月曜(祝日の場合は開館、翌平日休館)、4~5月は無休、12~1月は毎週月曜(祝日の場合は開館、翌平日休館)、12月29日~1月3日
  • 入館料:無料
  • アクセス:シーサイドライン野島公園駅から徒歩5分

永島家の牡丹園

旧伊藤博文金沢別邸の庭の一角には、かつて野島にあった永島家の牡丹園が復元されていて、4月ともなれば50種以上約200株の牡丹が順に花開きます。江戸時代に儒学者を出したこともある永島家は、約350年ほど前、今よりもっと内陸まで入り込んでいた海を埋め立て新田や塩田を作ることを考え、実に9代にわたって開発に取り組んだことで知られます。

横浜の中の金沢:海と牡丹が彩る旧伊藤博文別邸
(画像=<牡丹園から見た旧金沢別邸/©Kanmuri Yuki>、『たびこふれ』より引用)

同家の牡丹は、「酒井雅楽頭忠明から(中略)酒井家邸の庭園にあった牡丹数種を拝領し」(牡丹園の説明書より引用)育てたもので、江戸・明治・大正期にかけて多くの見物客を集めました。元の牡丹園は残念ながら失われてしまいましたが、伊藤博文と永島家には浅からぬ交流があったことから、旧金沢別邸の復元時に牡丹園も併設する形で整備されました。なお、金沢区の花が牡丹であるのは永島家の牡丹園に由来します。

横浜の中の金沢:海と牡丹が彩る旧伊藤博文別邸
(画像=<色鮮やかな牡丹/©Kanmuri Yuki>、『たびこふれ』より引用)

牡丹園

  • 開館時間:9:00~17:00(4~5月は~18:00、12~1月は~16:00)
  • 休館日:毎月第1・3月曜(祝日の場合は開館、翌平日休館)、4月~5月は無休、12~1月は毎週月曜(祝日の場合は開館、翌平日休館)、12月29日~1月3日
  • 入館料:無料