中学生のうちに読んでおきたいマンガ3選

中学生のうちに読んでおきたいマンガを3作品紹介します。面白く読めて、その後の人生を少しだけ変えてくれるような名作を厳選しました。

火の鳥

『火の鳥』は漫画の神様と呼ばれる手塚治が、まさに生涯をかけて描いた作品です。彼はこの物語を全13編の長編として構想していましたが、最期の13編を描く前に亡くなってしまいました。亡くなる直前まで漫画を描き続けていたというエピソードも有名です。

物語は太古の過去と遠い未来を描いた編を、交互にくり返しながら続いていきます。過去と未来は少しずつ近づいていき、このくり返しと各編のストーリーを通して「輪廻」について描いています。

ずっと昔に描かれた漫画ですが、命の本質を抉ったような物語は現代でも面白く読めるでしょう。説教じみていたり啓発的だったりせず漫画として純粋に面白いのに、本作を読んで死生観が変わったというファンも多いです。

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ベルサイユのばら

『ベルサイユのばら』はフランス革命前後のベルサイユを舞台にした物語です。主人公である男装の麗人オスカルは架空の人物ですが、それ以外のほとんどのキャラクターは実在した人物です。

切ない恋愛劇を楽しめる作品として知られていますが、フランス革命についても学べます。本作からフランスの歴史にハマり、詳しくなったというファンも多いです。

ちなみに、2014年には「ベルサイユのばら検定」が実施されるほどで、現代でも人気が続いていることが伺えます。ベルサイユのばら検定は3~1級があり、1級ではもはや漫画とはあまり関係のない、フランスの歴史についての難問が並んでいたそうです。

このことからも、漫画として楽しく読みながら勉強にもなる作品であることがわかります。

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ダイの大冒険

『ダイの大冒険』はドラゴンクエストを原作にした漫画です。世界観やモンスター、魔法などはドラゴンクエストを下地にしていますが、ストーリーは完全オリジナルです。

ネタバレになるため詳しくは書きませんが、本書は単なる勧善懲悪の少年漫画ではありません。敵側にも敵側の正義があります。魔王退治として始まった物語は、最終的にはそれぞれの正義や事情がぶつかり合う戦争へと変わっていきます。

読み進めるうちに、困難に立ち向かうことや、自分とは異なる人を理解しようと努め受け入れることの大切さが学べるでしょう。もちろん説教くささはなく、夢中になって読み進めてしまうこと間違いなしです。

ちなみに、ダイの大冒険は1989年から1996年にかけて連載された比較的古い作品です。1991年にはアニメ化もされたものの、約1年の放送を経て打ち切りになりました。それが、約30年を経た2020年に再びアニメ化され、物語の最後まできちんと描かれました。

時代を超えた異例のアニメ化は、ファンの多さと作品の面白さを裏付ける出来事といえます。

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