遺言書作成の3つの「副次的効果」

その副次的な効果は、40代にとっても注目すべきものだ。3つ紹介していこう。

「もしもの備え」として

人生、いつ最期が訪れるかは分からない。そう考えれば、もしもの備えとして、若いうちから遺言書を作成しておくに越したことはない。そして5年に一度といったペースで遺言書を作成し直せば、もしものときに残された遺族が困ることも少ない。

もしあなたが「まだ遺言書を作っていないのに最期がきたらどうしよう…」といったことをたまに考えるなら、思い切って作成してしまえばよい。

「人生の棚卸し」をするきっかけになる

遺言書には財産目録を載せる。この財産目録を作成する過程は、自分の資産、もっといえば自分の人生を棚卸しする作業に似ている。

自分が今まで何を得たのか、もしくは得ていないのか、さらには財産目録に載せる資産を探す過程で、財産的な価値はないが自分にとって大切なものに思いを馳せるかもしれない。

夫婦で一緒に人生を振り返るきっかけになる

もしあなたが結婚しているなら、夫婦で一緒に遺言書を作ることは、今までの夫婦としての人生を改めて一緒に振り返る良いきっかけになるはずだ。一度立ち止まって、夫婦で結婚生活を思い返す機会は意外と少ない。

そして夫婦としての人生を振り返るだけではなく、もし子どもがいれば、「子どもたちに何を残せるか…」を考え、夫婦で今後どう生きていくべきかを自然と話す流れにもなるはずだ。

この機会に作成してみては?

遺言書を作成する副次的な効果は、ぜひ享受すべきものばかりだ。40代だからといって遺言書の作成に見向きもしないと、せっかくの「人生の棚卸し」などのきっかけを逃すことになる。この機会に作成してみてはどうだろうか?

文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト)
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。

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