大学生のうちに読んでおきたい、5人の小説家
大学生のうちに読んでおきたい小説家を5人紹介します。小説をあまり読んだことがなくても読みやすい作家を、ジャンル別に厳選しました。就寝前や移動時間に少しずつ読み進めながら、お気に入りの作家を探してみましょう。
小説に慣れていなくても読みやすい「乙一」
乙一さんはミステリー・ホラー・ファンタジーなどさまざまなジャンルの作品を著しています。16歳でデビューし、人々に強烈な読書体験を与え続けてきた彼は、多くのファンや評論家から「天才」と呼ばれています。
乙一さんの作品は小説に慣れていなくても読みやすく、ジャンルだけでなく作風もさまざまであるのが特徴です。心温まる作品も、人によってはトラウマ級の衝撃になるブラックな作品も書いており、ファンからはその作風を白乙一・黒乙一と区別されています。
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実は小説も書いている「深海誠」
映画監督として有名な深海誠さんは、実は小説も書いています。彼の小説は自らの映画作品をノベライズしたもの。脇役のストーリーを広げることに長けており、映画では描かれなかったキャラクターの考え方や生活が垣間見える作品が多いです。
たとえば言の葉の庭で悪役として描かれた、雪野先生をいじめていた女学生にも、共感できる部分があります。これらのノベライズ版を読むことで、深海誠作品をより深く楽しめるようになるでしょう。大学での話のタネとしてもおすすめです。
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さまざまなタイプの小説を書く「伊坂幸太郎」
伊坂幸太郎さんはエンターテイメント小説の代表格ともいうべき作家です。彼の作風は伊阪幸太郎らしい王道「伊坂ワールド系」、物語の中に社会風刺や伝えたい何かを込めた「社会派系」、キャラクターの成長を楽しめる「青春系」、ファンを戸惑わせた不思議な世界観の「ファンタジー系」の4つに分けられます。
とにかく面白い小説が読みたい人や伊坂幸太郎を読んだことのない人には「伊坂ワールド系」や「青春系」がおすすめです。
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恋のはじまりを瑞々しく描く「中村航」
中村航さんは恋愛小説を得意とする作家で、恋のはじまりを瑞々しく描きます。『100回泣くこと』『トリガール!』など映画化作品も多く、名前を見かけたことのある人も多いでしょう。
スッキリとした読後感の作品や、甘さ控えめで描かれた作品が多いことから、恋愛小説をあまり読まない人にもおすすめです。
音楽プロデューサーやVTuver事務所の代表を務めるなど、作家活動にとどまらない多彩な人物です。
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ままならない人生を生き抜く「山本文緒」
山本文緒さんも主に恋愛小説を書く作家ですが、彼女の作品にはドロドロとしたものが多く、中村航さんとは違った面白さがあります。
「ドロドロしている」「道ならぬ恋を描いた作品ばかり」と評されることも多く、事実でもありますが、彼女の作品の本質は「人生のままならさ」を描いていることでしょう。
彼女の描く主人公は、誰もが「制御できない、どうしようもない自分」を抱えています。自分の中のどうしようもない部分に振り回され、疲弊しきった後で、主人公たちはほんの一筋の希望のようなものを見つけます。
荒野にひとつだけ新芽が息吹いたような読後感こそ、山本文緒さん最大の魅力です。
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