保守派もいわゆるリベラル派も、そのあたりの現実外交を理解しようとしないから、どっちも理念的に勝手なこと言っている(そのあたりは、「日本の政治「解体新書」:世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱」(小学館新書)に詳しく書いた)。

韓国についても、中国と事情は同じで、天皇訪韓が日韓関係を良い方向に変えていくのに資するタイミングを慎重に見定めねばならない。よく似た事情にある、エリザベス女王のアイルランド訪問には、一世紀近くの時間が必要だった。

もし、尹錫悦大統領の支持率が上がればチャンスだが、なかなか難しい。なんとか、今上陛下の治世のうちに訪韓が実現できればといった気持ちでいいのではないか。

ただ、つなぎということでいえば、佳子様の訪韓はアリだと思う。韓国国民には喜ばれるだろう。韓国の人々は美しさを正当に評価する国民性をもっている。これは韓国国民の偉大な長所だ。