自分の理想の家を建てられるという注文住宅ですが、その具体的な流れはご存じでしょうか?細かな工程が重なっており、その上で間取りや費用などを決定していく流れがあります。今回は注文住宅の設計をする上での具体的な流れを、期間や必要な費用なども併せてご紹介します。

目次
注文住宅を建てて家に入るまでの流れと期間
注文住宅建築ににかかる費用

注文住宅を建てて家に入るまでの流れと期間

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

注文住宅を建ててもらう時、気になる部分は色々とあるでしょうがそれらを含めた全体の流れというのは知っておきたいところです。そこで、まずは注文住宅建設の計画から家に入るまでの流れと帰還をご説明します。

注文住宅完成の流れ①建てたい家のイメージと予算

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

まず一番最初に行われるのが、建てたい住宅のイメージを固め予算を決めていく事から始まります。予算を計算すると言っても、どの程度の金額がかかるのかの計算はどう行えばわかるのかは難しい部分もあるかもしれません。

予算を計算するためには、注文住宅を建設するためにかかる建築費用、そして住宅ローンで借りることができる金額の2つを用います。後述するように費用と言っても様々なものが関わっているのですが、簡単な計算として「本体工事費+その他工事費+諸費用」がかかります。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

大抵の場合は住宅ローンを金融機関で申し込み、借入金額から上記の住宅費用を払っていくという流れがあります。借り入れができる金額は、各金融機関の住宅ローンシミュレーションツールによって大まかに把握が可能です。

そして、家のイメージ作りは実際に建てる住宅の間取り、希望するデザイン、取り入れる設備といったようにどのような家を建てたいのかを考えていきます。

事前に間取りの事例集を見てある程度の形を把握したり、新しい家が並んでいる住宅街やモデルハウスから外観のイメージを決めたりといった事を事前にしておくと、イメージがよりスムーズに固まります。

注文住宅完成の流れ②土地探し

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

続いては、土地探しを行います。新しい住宅を建てるうえでは当然ながらその家が建つ土地も必要になってくるわけですが、まだ土地が決まっていない場合には不動産情報サイトなどからエリアごとの土地代を把握していきます。

それら相場を確認しながら、事前にある程度決めた予算の範囲内で許容できるエリアを決めていきます。ここで不動産会社等へ相談したりしておくと、より自分の理想に近い土地を紹介してもらいやすくなります。

また、土地探しから手伝いをしてくれるハウスメーカーもありますので、事前に土地を確保しているかどうかにかかわらず最初からハウスメーカーを頼りに行くというのも選択肢としてあります。

注文住宅完成の流れ③ハウスメーカー選び

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

相続や譲渡によって親の世代から土地を譲り受けているというケースもありますが、ほとんどの場合には新しい土地探しも行うこととなります。そして、土地のあるなしに関わらずハウスメーカーを頼る事も出来ます。

メーカーによっては一般的な土地と比べても土地を含めた価格が安い傾向にある建築条件付き土地の紹介をしてくれる場合もあります。この場合には指定メーカーに頼ることとなりますが、全体的なコストを抑えることも可能です。

全国に様々なハウスメーカー、および工務店が存在していますが、自分の知っているメーカーだけではなく様々なメーカーとの比較をしていく必要があります。こうした検討を行う際、最も参考になるのはやはりモデルハウスの見学です。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

実際にメーカーが建てている住宅を見ればどんな設備やデザイン、家の形で設計してくれるかが具体的に分かるようになり、更に総合住宅展示場ならば複数のメーカーの家を見られるので一気に比較が可能です。

ただ、これらを行う際には聞きたい事や求めている事が明確化してからの方が推奨されています。一度に比較ができるのは2,3社が限界ですから、資料などから情報を集めて希望に近いメーカーから見学等に行くとスムーズです。

注文住宅完成の流れ④プランニングと見積もり

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

こうして様々なメーカーや工務店から数社ほどに依頼先を絞ることができたら、プランニングと見積もりに移ります。その際には打ち合わせの中で、見積概算、概要、資金計画書、簡易間取り図などの資料を作ってもらいます。

この段階で自分の要望やどの程度の予算に収めたいのかといった点をしっかり先方に伝えなければ、この先のプラン決定で確定させていくときに全体的な費用が大きく増える可能性もありますので注意してください。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

まだ1社のみに候補が決まっていない中で間取りのプランや見積もりをしてもらう場合、先方の間取りが自分の理想に近いプランかどうか、デザインや耐震性などを含めた点を比較していってみましょう。

また、見積概算書を比較する際には単純な金額の高低で決定するのは安易です。ハウスメーカーごとで項目も違っていますので、諸経費などがどこに含まれているのかをしっかりとチェックし、どこまで含まれているかを把握するべきです。

注文住宅完成の流れ⑤工事請負契約

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

見積もりなどから複数のハウスメーカーの比較を行い、最終的に注文をする先が決定したのならばそのハウスメーカー、または工務店との工事請負契約を締結することになります。

土地を新たに購入する場合には土地売買契約に関してもこのタイミングで締結しますので、住宅のデザインや間取り、内装、外壁、設備等のプラン内容がここで正式に決定する運びとなります。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

工事請負契約を締結した後で、契約内容の変更が生じた場合には追加費用が発生することとなりますので契約の際に希望の仕様やデザインがしっかりと反映されているかどうかを確認しましょう。

この時点で、総建築費のうち最高10パーセントの申込金、手付金が必要になるケースもあります。その為、キャンセルをした場合の申込金の扱いや対処などに関しても担当者に聞いておくとよいでしょう。

注文住宅完成の流れ⑥プランの決定

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

工事契約を締結した後は、さらに詳細なプランをメーカー側と打ち合わせてプランを決めていきます。プラン決定にも様々な要項があり、例えば建てる土地の簡単な地盤調査、金融機関を選択しての住宅ローンの仮審査申し込みなどがあります。

このほかにも、プランニングした家が法的に問題が無いかどうかの建築確認を各市町村へ申請したり、実際に建築確認をして問題が無ければ住宅ローンの本審査を受け、金融機関との契約を締結するのもこのタイミングで行います。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

もしもプランの内容に大小の変更がある場合には、変更契約というものを新しく結ぶ必要があります。例えば、設備のグレード変更や設備の抜け漏れによる追加といった点はありがちな変更です。

注意するべきは窓の大きさで、もし変更する場合には建築確認を再度行ってもらわなければなりません。こうなると費用がかさんで工期が長くなってしまうので、注意してください。

注文住宅完成の流れ⑦工事着工

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

ハウスメーカーと詳細なプランを確認し、ローンの本審査も無事に承認されればいよいよ注文住宅の着工に入ります。工事の前に棟梁との顔合わせが出来るメーカーもありますので、希望があればメーカーへの相談をしてみましょう。

実際に工事が始まる前に、住宅建設に使用される重機が無事に通過できるかどうかや、騒音といった部分に配慮して近隣への挨拶も行いますが、これを建築会社の現場監督に任せる事も出来ます。

このほかにも着工前に安全を祈願する地鎮祭が行われたり、骨組みが完成したら上棟式を行ったりするケースもありますが、行うか否かはその家の注文を行う施主の判断で有無を決められます。

注文住宅完成の流れ⑧竣工

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

住宅の規模によって着工から完成、すなわち竣工するまでの期間、工期は異なっていますが、大抵一戸建ての住宅を建てる場合には3か月から6か月程度が目安となっています。

無事完了、つまり竣工すると各市町村による完了検査を受けて、建築確認申請をした時と相違が無いかをチェックしてもらったうえで検査済証が作られます。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

続いて竣工検査が行われ、施主検査や内覧会などとも呼ばれますが建設がほとんど終わったタイミングでハウスメーカーの工事責任者や設計士など共に施工の状況をチェックしていきます。

ドアの開閉方向は図面の通りになっているのか、スイッチやコンセントの数に誤りが無いか、水回りの給水、排水系に問題が無いかもこのタイミングでチェックし、もし不備がある場合はこのタイミングでの再工事や手直し依頼を行います。

注文住宅完成の流れ⑨引き渡し・各種手続き入居

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

内覧会なども終わり、気になるところの習性もしてもらったら正式に住宅の引き渡しとなります。鍵と物件の引き渡しに合わせて、物件登記手続き、住宅ローン実行の手続き、そして引っ越し等を行います。

実際に引き渡しがされる日は、住宅ローンを利用する場合にはローンが実施されて以降であり、現金購入をした場合には最終金が入金された後のタイミングになります。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

また、年末までに入居をすれば初年度から最大限の住宅ローン控除などが受けられるすまい給付金などの制度もありますので、全部完成していなくても庭などの一部が出来上がっていればその時点で入居を検討する方が良いケースもあります。

スムーズにいけばよいですが、注文住宅は様々な事由によって工期が伸びるケースが見られます。竣工の予定日が決まっているからと言って安易にその日に引っ越しを予定せず、進行具合を見つつメーカーとも相談をしましょう。

注文住宅建築ににかかる費用

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

細かく分かればもっと行う事はありますが、大まかな注文住宅の注文から住み始めるまでの流れは上記の通りです。そして最も気になるであろう工事費用に関しては、大きく分けると3つほどが関係しています。

注文住宅の費用①本体工事費

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

まずは、本体工事費についてです。基本的に注文住宅の予算において大部分を占めているのがこの本体工事費であり、建築会社や建てる家の規模などによっても異なりますが、大体1,500万円から3,500万円ほどになるとされます。

分かりやすく言えば一戸建ての注文住宅本体の建設に関係している費用全般を指しており、本体工事費の中にも基礎工事や外装工事、内装仕上げや住宅機器設備工事等完成に関わる全ての工事が含まれています。

注文住宅の設計、建築を依頼する先によっても価格が変動する部分があり、一般的には大手のハウスメーカー、中小の建築会社、地方の工務店という順で費用を抑えられる傾向が見られます。

注文住宅の費用②その他の附帯工事費

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

続いては、そのほかの付帯工事費についてです。注文住宅を作るための工事費用はすべて本体工事費に含まれているのは間違いありませんが、それ以外の工事費湯のことを付帯工事費と呼称しています。

家の建築以外に必要な工事費用が含まれていて、門柱、柵、駐車場の舗装、庭などの外構工事費、地盤に問題があった場合の地盤改良費用、古い家が残っている場合の解体工事費用等があります。

この内、地盤改良費用や解体工事費用については必ずかかるものではありませんが、外構工事日に関しては必ず関わってきます。金額の大きさは、どの工事費がかかるかなどによってケースバイケースとなっています。

注文住宅の費用③諸費用

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

一戸建て住宅を取得する際、工事関連以外で関わってくる設計料以外の費用が諸費用となります。例えば新しい一戸建ての取得の際、土地や建物の所有者をハッキリさせる登記を行いますが、これにも費用が発生します。

不動産登記というのですが、登録免許税や司法書士に任せる場合の報酬、交通費や登記事項証明書取得費用等のその他の実費などがあります。

注文住宅完成までのまとめ!流れや期間・必要な費用など詳しく解説!
(画像=『工具男子』より 引用)

これ以外にも、印紙税や建築確認申請費用、今まで家が建っていなかった土地に建てる場合に水道局等に支払う水道負担金、住宅ローン手数料や保証料、火災保険料等様々あります。

設計料を除いた諸費用に関しては、注文住宅の総費用のうち5~10パーセントほどになるとされています。3,000万円の総額であった場合には、150万円から300万円ほどが諸費用になる計算です。