北海道の冬は厳しく、登山の機会が少なくなります。アドバイスを聞くと難しくないといいますが、二の足を踏みます。そこで今回は登山歴が6年目に入った僕が改めて、苦しいはずの登山の魅力を探ってみようと思います。思い当たることがきっとあるはずですよ。
山の空気がおいしい
よく聞き実際に山に入ると感じる。
山の空気は本当においしい。
「いや、空気でしょ?」と思うだろう。
あなたもミネラルウォーターを飲むはずだ。
水に例えると、空気清浄機を通した空気がミネラルウォーター。
山の空気が沢の湧き水だ。
喉を通った時の感触、身体に染み渡る感覚が違う。
登山道に入り、鼻から息を吸うと木や風の……なんというか精霊の息吹みたいなのと同化する感じが味わえる。
手軽に非日常を味わえる
筆者は登山のほかにサイクリングやキャンプもする。
サイクリングやキャンプも非日常を味わえるが、登山のそれは圧倒的だ。
サイクリングは家から数十キロ離れた街まで自転車で行く。
パンクしたり転倒したりアクシデントに遭うこともあるが、走るのは車道だし、コンビニもある。
キャンプもそうだ。自然のなかといっても刈られた芝生の上にテントを張り、夜は煌々と灯りを灯す。場合によってはテントの横に、四輪駆動車がある。
その点登山は、登山口までは車で行くが、そこからは完全に自分の脚と経験だけが頼りだ。
がんばるのも、諦めるのも自分一人で決断する。山の中では誰も助けてくれない。
たしかに整備された登山道を歩くが、年間に少なくない人が遭難していることを考えると、道具の進化した近代登山でも危険なアクティビティということがわかる。
それ故の非日常なのだ。