経営人材のポテンシャルがある自律人材を発掘する3つの視点

今回は、10万人の活躍データ(最優先育成人材発掘・抜擢サービス“KANAME”による回答データ)から要人材として活躍可能性が高い、自律人材を見極める3つのポイントをご紹介します。

①未知の領域にも挑戦しようとしている

自律性の高い人材は、自分が過去体験したことがないことでも果敢に挑戦しようとします。

たとえば、上司からハードルの高い業務の依頼がきても進んで挑戦しようとしますし、自分の専門外の知識でも好奇心を持って知ろうとする傾向があります。

②結果だけではなくプロセスも楽しもうとしている

自律性の高い人材は、結果が出るから楽しいのではなく、結果が出る前のプロセスを楽しむ傾向があります。企業はゴーイング・コンサーンなので、売上や利益を求めるのが当然ですが、従業員がノルマという結果に押し潰されてしまうことも多々あります。

しかし、自律性の高い人材は、結果を出すまでの試行錯誤の連続を楽しむことが多いです。

③周りを巻き込む楽しさを知っている

自律性の高い人材は自らのマインドに余裕(余白)があるからこそ、周囲にも目を配ることができ、連携・協働する力があります。

そのため、自己完結型の仕事の進め方をするのではなく、周りを巻き込んで大きな仕事をしようとする傾向があります。たとえば、チームでの成果を自分のことのように喜べたり、意図的に他の部署や他のチームにも関心を寄せたりします。以上、地方の中小企業の後継者不足といった観点から、地方こそ経営人材を内部外部両者の視点で採用と発掘の重要性について考察しました。後継者不足が地方経済に深刻なダメージを及ぼすと指摘されていますが、まさに早急な対応が求められていることと思います。

私は、地方企業は首都圏の企業と比べて、「人材育成」に真剣に考えている経営者が多いと感じています。本記事が、地方企業の皆様の組織活性の何かしらのヒントとなりましたら幸いです。

<著者プロフィール>

黒澤伶
株式会社ITSUDATSU
代表取締役

早稲田大学人間科学部卒。デル株式会社(現:デル・テクノロジーズ株式会社)、株式会社ビズリーチ(現:ビジョナル株式会社)、コーチングファーム取締役を経て、株式会社ITSUDATSUを創業。「ITSUDATSU(非直線的な現象)を再現性の高い世の中にする」という大義の下、要人材を起点とした独自の組織活性方法で累計300以上のプロジェクトを推進。現在、複数社の取締役CHRO(非常勤)を歴任。