釣り人のなかには、釣った魚を美味しく食べる事を目的としてる人は多いでしょう。せっかく釣ることが出来た魚ですので、鮮度を保ったまま持ち帰りたいものです。ここでは釣った魚の持ち帰り方と、魚の締め方、下処理方法などをご紹介します。

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釣った魚の持ち帰り方完全ガイド 【魚の締め方3つのステップを解説】

魚は締めて持ち帰ろう

釣りをはじめたばかりの人はそもそも「魚を締めるとはなに?」と疑問に思うかもしれません。魚を締めるとは魚が生きた状態の時に即殺することをいいます。締めることによって魚が暴れて悶絶死することを抑止することができます。

釣った魚の持ち帰り方完全ガイド 【魚の締め方3つのステップを解説】刺し身(提供:TSURINEWS編集部)

魚を暴れさせてしまうと魚体の中にある「ATP(アデノシン三リン酸)」と呼ばれる物質が消費されてしまいます。このATPは後に旨味の元となるイノシン酸に変わる物質のため、その魚は美味しくなくなってしまうというわけです。また、暴れることで体温の急激な上昇をもたらすので鮮度も低下してしまいます。

この活け締めをすることで、締めなかった魚と比べて約3~4倍程度、鮮度を保つことができるといわれています。代表的な締め方は次のようなものがあります。

まずは脳締め

脳締めとは魚の急所となる脳天を狙い刺す方法で、生命活動の根幹である脳を傷つけ「即殺」する方法です。魚の生命活動をいっきに停止させることで、旨味の元となるエネルギーを抑えるほか、魚が暴れて身がうっ血したり赤みがかることでの風味の劣化を抑止します。

脳締めの方法は次のようなものがあります。

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ハサミでのやり方

ハサミで締める場合は、目の横のこめかみにあたる部分を外から一気に刺します。

その際にハサミは体の中心めがけて60度くらいの角度で差し込むと失敗がありません。

釣った魚の持ち帰り方完全ガイド 【魚の締め方3つのステップを解説】マダイの脳の位置(提供:TSURINEWSライター西澤俊彦)

脳の位置は魚によっても若干変わりますが、こめかみの部分は少し押すと若干柔らかくなっているので手で触りながら確認しましょう。

ナイフでのやり方

ナイフの場合は2パターンあります。はさみと同様の方法と、もうひとつはエラの内側からこめかみのほうに向かいナイフを突き刺す中締めという方法です。この際に魚が激しく暴れることがあるので、しっかり押さえるのがポイントです。

ピックでのやり方

目の上の眉間から脳に向けて刺すか、魚によっては眉間が硬いのでハサミやナイフと同様に目からエラに向かい指1本分離れた場所にピックを差し込みます。横から指す場合は反対側も同様におこなうとより効果的です。使うピックはアイスピックなどでもいいですが、魚のサイズに合わせた手早く締められるピックなども発売されています。

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