ローンは年収が多ければ通るだろうと考えている人も多かったが、実際は違う。年収が多くても、ローンの審査に通らない人は多くいるのが実情だ。

なぜなのだろうか。

元銀行の杉山諒典氏にローンに通りにくい人の特徴を聞いてみた。

“合計”の借入希望額が多い人

ローンに通りにくい人の特徴として、他の金融機関などからすでに借り入れがあり合算の借入希望額が多いことが挙げられる。

ローンは「年収の3分の1までしか借り入れができない」という決まりがある。総量規制と呼ばれるもので、消費者を守るために定められたものだ。

総量規制は、1つの借り入れではなく合計の借入額で判断するため、借入希望額が年収の3分の1を超えている場合や、他の借り入れとの合計額が年収の3分の1を超えた場合は借り入れができなくなってしまう。

過去、返済の遅延や延滞が多い人

もう1つ、これまでの借り入れで返済の遅延や延滞が多い特徴が挙げられる。

借り入れの記録は、個人信用情報を照会することで確認できる。個人信用情報は借り入れや返済履歴の情報のことで、金融機関はローンの審査の際は必ず個人信用情報の照会をして確認する。

その際に、返済履歴の中で遅延や延滞があることが分かると、「お金を貸すには信用できない」と判断されてしまう。金融機関にとって一番避けたいのは返済が滞ってしまうことだ。このことから、年収が多くても返済の遅延や延滞が多い場合は審査に通る可能性は低い。

態度が悪い人や時間にルーズな人

3つ目の特徴として、態度が悪い人や時間にルーズな人が挙げられる。金融機関はローンを貸す側なので、支払いがスムーズで必ず返してくれると信頼できる人にしか契約を結ばない。

態度が悪い人や時間にルーズな人は、ローンを貸したとしても対応が悪かったり、支払日に対してもルーズだったりすることが考えられるので、貸そうと思わないのだ。

年収が多く、これまでの借り入れで遅延や延滞がなかったとしても、態度が悪い人や時間にルーズな人の場合はローンに通らない場合がある。

ローンを貸すことは、それだけ慎重に相手を見て行うものなのだ。

お金を借りたいなら信頼される人になろう

大事なのは、「ローンを貸せる信頼のできる人」ということだ。今回紹介した3つの特徴を持つ人は全て信頼できる人とはいえないため、ローンの審査に通りにくいだろう。

ローンに通りたい場合は、これらの人を反面教師として、金融機関から信頼されるような人はどのような人なのかを考えてほしい。

文・杉山諒典(ファイナンシャル・プランナー)
立命館大学卒業後、金融機関勤務を経てFP資格を取得。保険やローンなどの金融業務にも携わる。金融機関を退職後、現在は各種相談業務や執筆活動などを行っている。得意領域は不動産、保険、ローン。

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