API連携のデメリット
API連携はメリットばかりのようにも思えますが、デメリットもあることを忘れてはいけません。なぜなら、API連携で多様なサービスを提供できるようになっても、そのサービスはAPI提供企業に依存しているからです。以下では、API連携のデメリットを2点紹介します。
サーバートラブルが起きるリスクがある
API連携先でサーバートラブルがおきた場合、連携に失敗して、自社のサービスを提供できないなど不具合が起きる可能性があります。自社内でのトラブルであればすぐに対応できますが、API連携先でのトラブルは対応を連携先に任せるしかありません。API連携をする際は、様々なトラブルを想定して対応策を考えておく必要があります。
APIに依存してしまう可能性がある
API連携で、提供先の機能に依存しすぎると様々な問題が発生します。
● 仕様変更でルールが変わる
● API提供終了の可能性
● API提供先の信頼度
上記の3つを意識してAPI連携をするか考えるべきです。突然API提供が終了する可能性もあります。API連携に依存したままで自社内の機能開発能力が下がっていると、突発的なことに対応できなくなってしまいます。API連携は補助的な機能であると考えて、サービスの軸にならないようにしましょう。
API連携をする手順と流れ
API連携を活用すれば、時間と費用を抑えて新たなアプリケーションを開発できます。 以下では、API連携をする手順と流れを解説します。実装手順はAPI提供元によって多少異なるため、具体的な登録方法は各API提供社サイトを確認してください。
APIで何を実装するのか決める
APIで実装する機能を決めます。APIを選ぶ基準は以下の2つです。
● 自社で開発が難しい高機能の実装
● 社内業務が効率化する機能の実装
APIを効率的に使うためには、APIの知識が必要不可欠となります。上記のように高機能の実装をすれば、よりクオリティの高いサービスの提供が可能になりますが、API連携に依存しすぎてしまうとデメリットも生じます。
他社のAPI連携導入例を参考にしてみましょう。どのように活用されているか見ることで、自社にどのようなAPIが必要かがわかります。
APIを選定する
実装する機能が決まったら、それらの機能を提供できるAPIの候補をあげましょう。 数あるAPIの候補から選ぶときは、API提供元の実績や、他社のAPI連携導入後を基準として選びましょう。
実績の少ないAPIだと、サービスが終了してしまう可能性や、連携が難しく他社が連携するのを避けていた可能性が考えられ、導入リスクが高いからです。
一方で、実績が多い企業のAPIは、他社のAPI連携導入例が多く、自社で実装する際の参考になります。
APIの提供元にデータを登録する
APIの提供会社へユーザー登録を行います。登録するデータは、アプリの名称や機能の概要、トップページのURLなどです。
海外のサービスを利用する場合は、英語でデータを登録する必要があります。APIの利用には審査があり、審査完了まで数日間かかることが多いです。事前に登録する際に必要となることを調べておきましょう。
APIキー・シークレットキーの2つを取得する
ユーザー登録が完了すると、API提供会社からAPIキーとシークレットキーが発行されます。APIキーは、API提供会社が独自に発行している認証情報です。APIキーとシークレットキーは、API提供会社が提供しているサービスにログインする際のIDやパスワードに代わるものとなります。APIキーを利用してAPIにログインすることで、API提供会社は利用者の識別と承認を行えます。不正アクセスを防ぐことができるため、セキュリティを高められます。
実際にAPI連携を行う
APIを使用するソフトウェアに、APIキーやシークレットキーなどの情報を追加します。 情報を追加したら、簡単なリクエストを送ってみましょう。レスポンスがきたら動作確認ができたことになります。APIの各機能の使い方などは、API提供社の仕様書に沿って行ってください。