目次
対話型AIの将来
ChatGPTなどの自然言語処理技術で変わる対話型AI
人間に近づく音声合成技術
最後に
7. KUZEN(クウゼン)

KUZENはノーコードでチャットボットを構築できるプラットフォームです。また、さまざまなチャットインターフェースと連携できます。
KUZENではまだ問い合わせや購入に至っていない見込み顧客に対応可能です。これを導入することで、リード数が6倍になった事例もあります。
8. hachidori(ハチドリ)

hachidoriはマーケティングから業務効率化までさまざまな用途で使えるチャットボットツールです。「シナリオタイプ」、「フリーワードタイプ」、「有人チャットサポートタイプ」、これら3つを組み合わせて利用できます。
「住友生命」、「ソフトバンク」、「リクルート」、「エノテカ」、「電通デジタル」、東京都などを中心に、7,000を超える企業や個人からの依頼で顧客対応型のチャットボット・社内ヘルプデスク型のチャットボットを開発した実績があります。
対話型AIの事例
対話型AIは、現在さまざまな現場で取り入れられています。
そこで、ここでは、それらのなかから以下の5つの事例を紹介していきます。
- コールセンターの自動化
- 【航空・旅行】AI会話サービスにより顧客エンゲージメント向上
- HubSpotTVドラマの登場人物AIとファンをつなぐ
- 【自治体】訪日外国人向け観光案内チャット
- 【出会い系アプリ】恋愛相談チャット導入
コールセンターの自動化
コールセンターでは、対話型AIを導入したことでコスト削減、迅速な問い合わせに対する対応、人員不足解消、仕事の効率化UPに繋がりました。また、顧客満足度も増加しています。
SMBC日興証券株式会社は、日本語を高精度に理解できるNTTコミュニケーションズの「COTOHA」を導入してLINEを使った問い合わせにAIチャットボットを活用しています。
SMBC日興証券では株式投資のサービスがあり11年連続最高評価でした。しかし、利用者の増加に伴い品質を維持するために対話型AIを導入。
その結果、オペレーターがいない場合でも自動応答で問い合わせ対応可能となり、品質を維持することができました。
また、オペレーターの勤務時間が短縮したことで、働き方改革を複合的に行えました。
▼導入後の効果
- 24時間対応可能
- 人員不足解消
- 個客満足度向上
- 業務効率化
【航空・旅行】AI会話サービスにより顧客エンゲージメント向上
大手航空会社が運営するハワイ情報サイトにおいて、 ユーザーとの対話内容からおすすめ情報を提案する「AI会話サービス」を提供しました。
現地で役立つ観光のおすすめスポットや店舗情報などを、個々のニーズに合わせて回答するAIチャットボットの導入により、ユーザーとの接点を増やして顧客エンゲージメントの向上につながりました。
▼導入後の効果
- 旅行前、および旅行中に情報サイトへ訪れたユーザーの相談対応が可能に
- プロモーションサイトへ複数回、来てもらうための誘導が促進
- 新しい機体デザイン導入の期待感が徐々に向上
- ユーザーニーズの情報の収集量の増加
TVドラマの登場人物AIとファンをつなぐ
2019年6月末から始まった、TVドラマ『あなたの番です‐反撃編‐』の登場人物とAIチャットボットを連動した「AI菜奈ちゃん」が、LINEアカウント上で2019年8月4日に公開されました。
ドラマ内の登場するキャラクターをそのままAIで再現したサービスは、放送業界において初の試みであったため注目を集めました。
さらに、ミステリー要素の強いドラマということもあり、SNS上では「AI菜奈ちゃん」の回答から真犯人を想像する投稿がされ、またその会話のスクリーンショットをアップするユーザーも現れ、多くの反響がありました。
▼導入後の効果
- 若年層(10〜20代 ※2)への大きな反響
- ドラマ放送時間外の視聴者との接点の拡充
【自治体】訪日外国人向け観光案内チャット
オリンピック開催後、訪日外国人の増加が予測される中、観光案内の英語での情報提供が課題となっていました。そこでAIチャットボットの導入による課題解決が試みられました。
導入後、訪日外国人向けにアンケートを行ったところ、「自分の求める回答が入手できた」が約80%以上、「また使いたいと思う」が約90%以上という結果になりました。
▼導入後の効果
- 外国人向けに観光情報をリアルタイムでの提供により、顧客満足度を向上
- 訪日外国人に向けた観光情報の充実
- 観光案内所の業務効率化と負担軽減
【出会い系アプリ】恋愛相談チャット導入
NTTドコモが提供する『my daiz(マイデイズ)』は、音声を認識して、天気やニュースをチェックすることができます。それだけでなく、商品の注文も可能で日常をより便利にするスマートフォンアプリです。
またユーザーの行動や状況を学習し、適切なタイミングで情報通知する機能は特徴的です。
my daizのカテゴリの1つに『教えて!goo』という人気チャットボットがあります。そこで『オシエル』というチャットボットが導入されました。
オシエルとは、恋愛に関する相談事に対して、過去3000万件のQ&Aデータを活用し、AIにより適切な回答を導き出すチャットボットです。
▼導入後の効果
- 『my daiz』のコンテンツ増強の一環として、恋愛相談キャラクター追加
- 相談者の多い「恋愛相談カテゴリ」追加で利用者の増加を狙う
対話型AIの将来
前述で対話型AIの機能や導入事例を述べてきました。ここからは、対話型AIの将来性を「自然言語処理技術」と「音声合成技術」の2つの技術を例に紹介していきます。
ChatGPTなどの自然言語処理技術で変わる対話型AI
ChatGPTとは、OpenAIによって開発された人間の発話をシミュレートしてユーザーと自然なやり取りをするチャットボットのモデルです。
ChatGPTは現在無料登録の段階であり、誰でも簡単に登録して、AIとの対話を体験できます。
ChatGPTは「ChatGPTは恐ろしいほど優秀だ。危険なほど強いAIが登場するのは、それほど先のことではない」と言われるほどの凄まじい速度で進化を続けているチャットボットモデルです。
同モデルは、簡単な質問に答えること以外にも、さまざまな機能を備えています。
例えば、「エッセイの作成」「アートの詳細な説明」「AIアートのプロンプトの作成」「哲学的な会話」などが可能です。
さらに、ユーザーの代わりにコードを作成することも可能であることなどから、用途は無限にあります。
人間に近づく音声合成技術
対話型AIの不満点でよくあげられるのは「音声に対する違和感」です。対話型AIは、「発音」「会話の間」「リアクション」などに不自然さが否めないのが現状です。
特に、ロボットが話す中で人間と一番違う点は感情が乗っていないことです。
その課題を解決するために、研究が進んでいるのが、人間の感情を分析する「感情認識AI」です。
感情認識AIは「楽しい」「不満」「驚き」「恐怖」「嫌悪」「怒り」といった人間の感情を分析して、それに応じた行動をとれるAIのことです。
AIが感情を持って会話するようになるには、まず人間の「感情」について理解することが重要になります。
今後研究が進むにつれ、より対人に近いレベルで対話型AIが会話する日が来ると言われており、実際そのような未来がくれば、ビジネスの世界で導入される幅もより広くなるでしょう。
今後の音声合成技術は、日常を大きく変化させる技術になるので要注目です。
最後に
幅広い分野から今注目を集めている対話型AIの技術は、既に導入されている企業も多数あり、実際に効率化などのメリットをもたらした事例が多くあります。
今後も対話型AIの進化が続いていけば、喋っている相手が人間かAIか区別が付かなくなる日もそう遠くありません。今後の進化に目が離せません。
提供元・AINOW
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