現在では音声サービスとして、対話型チャットを体験している方も多くいると思います。
多くの人にイメージし易いのはソフトバンク開発のペッパー君が思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか。
今回はそんな対話型AIについて実際にどのようなシステム・サービスなのかをじっくり解説します。そしてまだ見ぬ進化、将来性について追及していきましょう。
【この記事でわかること】
- 対話型AIとは
- 対話型AIメリット
- 対話型AI8選
- 対話型AIの事例
- 対話型AIの将来
対話型AIとは
対話型AIとは、音声入力やテキスト入力を認識して応答してくれるシステムです。
主にコミュニケーションを必要とするマーケティング、セールス、カスタマーサービスで使われています。
対話型AIはディープラーニングのアルゴリズムを使用し、特に自然言語処理(NLP)と機械学習(ML)をシステムに統合することが精度をあげるポイントです。これにより人の言葉を正確に認識できます。
対話型AIの種類
対話型AIは、大きく分けて「チャットボット」と「ボイスチャット」の2種類に分けられます。
それでは、紹介していきます。
チャットボット
チャットボットとは、人との会話と同じようにロボットと会話する技術のことです。チャットボット「ログ型」「選択型」「辞書型」「選択肢型&辞書型」の4種類があります。
しかし、実はどの種類のチャットボットも厳密にはAI(人工知能)ではありません。チャットボットは決められた操作を行っているルールベースのものがほとんどです。
目次
ボイスチャット
機械学習によるAI対話エンジン
機械(AI)と人間の対話の難しさ
マルチモーダルの壁
ボイスチャット
ボイスチャットはチャット型コミュニケーションツールです。チャットボットはテキスト入力ですが、ボイスチャットは音声が入力ソースです。
そのため、待ち時間の削減や本人確認の手間をなくせたり、オペレーターの負担を軽減できたりします。
しかし、メリットばかりではありません。
ボイスチャットはユーザーの電話環境や通信環境に大きく影響を受けてしまうデメリットがあります。。またボイスチャットは方言に弱い特徴もあります。
膨大な蓄積データは学習して会話しているため、データが少ない方言を使われると誤認してしまうのです。
機械学習によるAI対話エンジン
ルールベースのチャットボットの活用が進む一方で、膨大なデータを学習し、柔軟な返答を返せるディープラーニングを活用したAI対話エンジンの開発も進んでいます。
このAIは言葉の意味を理解して返答しているわけではありません。
膨大なデータを学習する過程で、言葉と言葉の関係も学習し、ユーザの入力に合わせた回答を導き出しています。
海外では教育面で対話型エンジンの導入が進められています。AIを教師のアシスタントとして活用したり、夜に生徒からの質問や宿題についての問い合わせにAIが答えてくれるシステムが始まっています。
さらに、生徒のスケジュール管理をしてくれたり、宿題や成績の管理も行ってくれたりしています。
留学生向けに教科書の翻訳などを米国や英国ではAIに任せている地域も多いです。
日本国内では、rinnaが柔軟な応答が可能なキャラクター型AIを開発したり、ELYZAが、入力した文章の要約を出力するAIを開発するなど、さまざまな分野で開発が進んでいます。
2022年11月にChatGPTというテキストデータを用いた対話型AIがリリースされました。
ChatGPTはテキストデータに訓練されたGPT-3.5と呼ばれる系列の言語モデルを人間と対話できるようにファインチューンしたものです。
ChatGPTの評価されている要素は「会話が非常に自然である」ことです。
しかし、狙い通りの返答をさせようとチューニングを行ってもなかなか思い通りにならなかったり、学習ソースが不適切だとそもそもAIが会話できなくなったりする課題もあります。
機械(AI)と人間の対話の難しさ
一方で、AIによる対話には超えるべき壁がいくつか存在します。
マルチモーダルの壁
現在の対話AIは、あくまでもユーザが入力したテキストに対し、膨大なデータを学習して得た法則にしたがって返答をしています。
人間同士の対話では、相手の表情やその場の状況などさまざまな情報を副業的に考えてコミュニケーションが成立しています。
しかし、現在の対話AIでは、ユーザの状況や表情などを認識できません。
だからこそ、ビジネスシーンでは活用が進む可能性がありますが、プライベートな時間を含めたAIとの対話は人間ほど自然ではないと感じてしまうシーンが多いことが課題となっています。