「海胆」という表記となった理由

(画像=『FUNDO』より 引用)
ウニの中身に使う
「海胆」が指すのは、加工される前のウニの中身です。
私たちが食べているのは、ウニの殻の中にあるオレンジ色の部分ですが、これはウニの生殖体です。
ちなみにウニはオスでもメスでも生殖体の見た目はほとんど同じなので、オスかメスかの見分けはとても難しいそうですよ。
肝のようなので胆と書く
このオレンジの生殖巣、古くは他の生物でいう肝や胆、つまり内蔵だと考えられたようです。
そこから「海胆」という表記がされるようになったというわけですね。
海胆の使用例
・海で獲れたての海胆を海水でサッと洗って食べるのが旨いんだよ
・海胆は殻から外すとすぐに溶けちゃうんだよね
「海栗」という表記の理屈

(画像=『FUNDO』より 引用)
栗に似ているから「海栗」
海栗という表記も生のウニを指すのですが、こちらはまだ殻を外す前の状態を表します。
あのイガイガの見るからに痛そうなトゲに包まれている姿は、栗とよく似ていますよね。
そこから、海の栗ということで、「海栗」という漢字表記が生まれたとされています。
当然、殻を外してしまったらそれはもう海栗ではなく海胆になります。
海栗の使用例
・この前ダイビングしたら、あちこちに海栗が転がっていたよ
・海栗を勝手に取ると漁業権侵害罪で訴えられるよ
・うちの海女のおばあちゃんは、素潜りで海栗を取る名人なんだ