旧統一教会が私を支持し、また、安倍派の候補者の選挙の応援をしたとすれば、それは、会員がそれを望んだからだ。安倍支持を打ち出さないと彼らが会員から見放されるからそうしたのだと思う。自分の支持率が低かったら、見返りなしに支持をしてくれなかったかと思う。

もちろん、政策においては妥協しなかったが、支持してくれるという人たちを断るとか、冷たくばかりするのは政治家としてはやりにくい。反対党に行かれても困る。さらに、旧統一教会については、国連やアメリカの保守政界・言論界に非常に強い影響力をもっているわけだし、拉致問題でかれらが役にたったことはないが、わざわざ敵にまわしたくはない。

だから、昨年の国連NGOである関連団体のイベントにトランプ大統領と横並びだというので、お世話になってるお礼のつもりでビデオメッセージくらいは送ったが、それがそんな批判されることだとは思わない。世界中に気に入らない国も政治家も人も団体もいろいろあるが、ほとんどの場合、敵にまわさないようにそのくらいのことはしてきたし、ほかの政治家もそうだろう。

旧統一教会に誰を支持してもらうようにといった話の相談にのったことくらいはもちろんある。しかし、自分が清和会の会長になったのは昨年の総選挙後である。それまでは、たとえば、総裁選挙で高市早苗を支持して欲しいと清和会に頼んでも派閥として一本化してくれなかった。

あるいは、群馬一区で、安倍派の大事な一員である尾身朝子さんが現職としているのに、旧統一教会はあの前川喜平さんの甥の中曽根康隆さんのために組織を挙げて猛運動を展開し、私も泣く泣く尾身さんに比例にまわるのを承諾せざるをえなくなった。これなど、私が頼んだらいうことを聞いてくれるというような単純な関係でないことの証拠だと思う。