目次
スキージャンプの試合形式
スキージャンプの見どころと楽しみ方
スキージャンプの試合形式
さまざまな試合形式
一般的にスキージャンプは、個人競技と思われている方が多いと思いますが、実際には国対抗で行われる団体戦も存在します。オリンピックの正式種目にもなっているため、日本選手たちがチームで戦う姿を観戦することができます。また、個人戦の中にはKO(ノックアウト)方式と呼ばれる試合形式も存在します。
団体戦
団体戦も個人戦と同様にルールや採点形式は変わりません。4人の選手が2本ずつジャンプを行い、その合計点で競い合います。4人全員が同じ条件でジャンプするのではなく、4人を4組に分け、各組ごとにゲート位置等が調整されます。
KO(ノックアウト)方式
予選通過50人が2人1組になり決勝の1本目を競い、それぞれの勝者と敗者の中から上位5名の計30名で決勝の2本目を競い合う方式です。KO方式は、ワールドカップのヨーロッパジャンプ週間のみで適用されています。このやり方が導入されている理由としては、競技参加者が多い場合に、最初と最後の選手で気象条件に差が生じるため、できるだけ平等な環境で競技を実施できるようにするためです。
スキージャンプの見どころと楽しみ方
迫力のあるジャンプとスピード感
スキージャンプの見どころは、迫力のあるジャンプとスピード感、その中にある美しさを感じられることです。一般人が立つと足が竦んでしまうようなスタート地点から、絶壁に近い滑走路であるレールを滑り降りている時の時速は90kmに達すると言われています。時速90kmで空中に繰り出し、着地時の凄まじい衝撃にも耐え、美しい姿勢を保ち続ける選手たちは、もはや超人の域です。
極限地点を超えるジャンプ
スキージャンプの中でよく耳にする「K点」という言葉は、ドイツ語で建築基準点の意味を持つ「Konstruktions Punkt」の略とされていますが、以前はドイツ語の「Kritischer Punkt」の略でした。意味は、「臨界点、極限点」です。かつてはジャンプ台の設計上「これ以上飛ぶと危険」という意味であった「K点」は、スキー技術の向上に伴い「K点」越えが当たり前になったため、現在では「飛距離点」の基準となっています。極限点を超える大ジャンプを見せてくれる選手たちも見どころの一つです。
勝敗を左右する天候
屋外で行われる競技のため、天候や風の強さ、風向きに加え、助走面の雪質などの自然条件に大きく左右されます。その中でもジャンプに大きく影響するのが風です。向かい風の場合、空中での浮力が増し飛距離が伸びるため有利になりますが、逆に追い風や横風の場合は不利になります。選手たちはスタートの合図が出てから10秒以内にスタートしなければならないため、良い風を待つ時間は10秒しかありません。「飛距離点」や「飛型点」に大きく影響する天候や風を気にしながらスキージャンプを見ると一段と面白くなります。