VUCA時代とは?

変化が多く不確実な現代はVUCA時代と呼ばれています。VUCA時代の背景にあるものや政府の動き、その象徴ともいえる出来事を紹介します。

VUCA時代の背景にあるもの

VUCA時代の背景にはIT技術の進化やグローバル化、特に日本に関しては少子高齢化などがあります。

インターネットやPC、スマートフォンの普及により、誰もが膨大な情報の中から欲しいものを取捨選択するようになりました。これにより価値観は多様化し、マーケティングにおいて人材採用においても、より複雑な戦略が必要となりました。

IT技術の進化とグローバル化もこの流れに拍車をかけ、商慣習は大きく変わりつつあります。「印鑑不要」「契約の電子化」などの変化が記憶に新しいでしょう。

特に日本では少子高齢化により労働人口が減り続けています。人手不足を補うために機械化・AI化が進み、雇用を取り巻く環境も変化しています。

VUCA時代を象徴する出来事

VUCA時代を象徴する出来事として印象的なのが、新型コロナウイルスの感染拡大と、それによる市場の変化です。特に飲食業界や宿泊業界は大きな打撃を受けましたが、新しい生活様式に対応するためにさまざまな工夫も施されました。

飲食業界ではテイクアウトやデリバリーが、宿泊業界では部屋をワークスペースとして貸し出したりワーケーション目的の消費者をターゲットに組み込んだりといった変化が印象的です。

少子高齢化による労働人口の減少にも注目したいです。IT技術、特にAIの進歩により雇用が減るという警鐘も聞こえてきますが、機械化・AI化を進めなければ人手不足に対処しきれない企業も多いでしょう。

政府の取り組み

VUCAに関する政府の取り組みとして、2019年3月に経済産業省が発表した「人材競争力強化のための9つの提言(案)~日本企業の経営競争力強化に向けて~」を見てみましょう。この資料の中で、経済産業省は次のように述べています。

出典:人材競争力強化のための9つの提言(案)~日本企業の経営競争力強化に向けて~ │ 経済産業省

「デジタル化」の項目でVUCAへの言及がありますし、「グローバル化」や「少子高齢化」はVUCA時代の根幹ともいうべき事象です。VUCA時代への対応は個人や企業はもちろん、国家が生き残るためにも欠かせません。