知らないと危険！レンタカー「基本保険」の落とし穴…選択ミスで高額損害の可能性も

レンタカー代金には、基本的に「基本保険」の保険料が含まれている。

しかし、「基本保険に入っているから、何か起きてもまったく問題がない」と考えていると、ゾッとする体験をしてしまうことになるかもしれない。

ある男性は、基本保険に入っていたのに高額を請求された。それはいったいなぜか……。

「基本保険」「基本補償」だけだと…

レンタカーの「基本保険」「基本補償」は、対人事故や対物事故などを起こした際、ドライバーの自己負担額（免責額）が少なめになるように設計されたものだ。

自己負担額は、最大でも5万円程度に設計されているケースが多い。

基本補償の適用には、事故を起こしたらすぐ連絡をすることなど条件があるが、ルールを守っていれば高額を負担する必要はない。

しかし、「NOC」のせいで請求額がさらにプラス10万円を超えることもある。このNOCとは何か、次で解説する。

NOCとは、「ノンオペレーションチャージ」（Non-Operation Charge）のことだ。レンタカー会社の車両で事故を起こすと、レンタカー会社にとってはその車両をしばらく使うことができなくなるため損失が生じる。

その損失の一部を補てんするために支払うのが、NOCだ。

NOCは、レンタカーの基本保険ではカバーできないケースが多い。そのため、車両のタイプや事故の度合いによって、2万円、5万円、さらには10万円がかかるケースがある。

事故によって車両が自走できない状態だったり、レンタルした車両が高級車や大型車だったりした場合に、NOCの金額は高くなる傾向がある。

レンタカーを借りるときには、このNOCもカバーしてくれるオプション保険に入ることをぜひ検討したい。

プラスαでお金はかかるものの、事故を起こした場合の自己負担額はゼロになり、なおかつNOCも発生しないような保険設計となっている場合が多い。

もちろん、事故を起こさないように気を付けることが大前提だ。しかし、万が一事故を起こしたとしても、NOCまでカバーされているのであれば安心だ。

ただし、事前にレンタカー会社に登録した人以外が運転して事故を起こしたり、事故を起こしてもすぐに連絡を入れなかったりすると、保険が適用されなくなるケースもある。

この場合にはかなり高額な負担になることを覚悟しなければいけないため、絶対にこうしたNG行為はやめよう。

文・岡本一道（政治経済系ジャーナリスト）
国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで解説記事やコラムを執筆。金融専門メディアへの寄稿やニュースメディアのコンサルティングも手掛ける。