リフレーミングの種類

リフレーミングには、状況・行動・内面と3つの種類があります。シーンにあわせて使い分けることで、より効果的なリフレーミングを行えるのがポイントです。リフレーミングを実践する際の基本知識となるので、この機会に知っておきましょう。

1:状況・事象に関するリフレーミング

状況・事象に関するリフレーミングでは、自分が置かれている状況や出来事の枠組みを捉え直します。

例えば、半期が終わった人事評価のタイミングで人事異動があった場合に、状況・事象に関するリフレーミングは有効です。

成果をあげているのになぜ異動しなければならないのかという考えを変え、新たなスキルを獲得して成長する機会と捉え直すことで、仕事に対するモチベーションを維持できます。

2:行動に関するリフレーミング

行動に関するリフレーミングでは、自身の行動や相手の行動を捉え直します。

人にはついしてしまう行動の癖があります。特定の行動が悪い結果に繋がった場合、多くの人は失敗したという結果にのみに焦点を当ててしまいます。

行動に関するリフレーミングは、失敗したことではなく行動の捉え方を変えるのがポイントです。行動を客観的に見て失敗に繋がった原因を考えたり、行動を変えれば成功するかもしれないと捉え直してみたりすることで、行動の癖を改める機会を得られます。

3:内面・性格に関するリフレーミング

内面・性格に関するリフレーミングでは、人の性質や性格の見方を変えます。

例えば、人と喋ることが好きな性格の従業員は、静かなオフィスでは迷惑に思われることがあります。

初対面の方がいるシーンや、新しく社員が入社したシーンではどうでしょうか。話の内容に関係なくさまざまな話題を持ち出すことで場の空気を和ませ、相手をリラックスさせる可能性があります。

短所と長所は表裏一体といいますが、内面・性格に関するリフレーミングでは、相手の悪い面ではなく良い面に気付けるようになります。

リフレーミングを活用する効果・メリット

リフレーミングは、日々トレーニングを続けることで身につけられます。ネガティブな考え方をポジティブに変換できるほか、物事の良い面により目を向けられるようになります。そのことにより、さまざまな効果を期待可能。リフレーミングを活用する効果・メリットをご紹介します。

モチベーションが高まる

リフレーミングを活用することで、モチベーションが高まる効果を期待できます。

リフレーミングは、ネガティブに捉えていた出来事を違う側面から見て、ポジティブに捉え直す考え方です。どんな内容であれマイナス面に焦点を当ててしまうと、多少やる気が削がれます。

モチベーションを高めるには、状況・事象に関するリフレーミングを行うのがおすすめ。リフレーミングにより物事をプラスの事象に転換することで、仕事に対するモチベーションを維持したり、あげたりする効果が期待できます。

苦手意識が軽減される

苦手意識が軽減されることも、リフレーミングを行うことによるメリットのひとつです。

ビジネスのシーンでは、必ずしも自身が得意な仕事のみを任されるとは限りません。今まで取り組んだことのない業務や、苦手としていた業務を担当する必要があることも少なくないでしょう。

通常であれば、不得意な業務を任されると苦手意識が強くなってしまいます。そんなときでもリフレーミングを実施することで、成長の機会として捉えられるようになります。苦手意識を少なくしたい場合にリフレーミングは効果的な考え方だといえるでしょう。

自信が持てるようになる・自己肯定感が高まる

リフレーミングの実践は、自信が持てるようになったり、自己肯定感が高まったりすることにも繋がります。

リフレーミングは、挑戦の一歩を踏み出す際に効果的です。物事を違う側面からプラスに捉えられるようになれば、業務に対するモチベーションが高まり、苦手な業務にも取り組む意欲がわきます。

ポジティブな気持ちで挑むことは、ひとつひとつの仕事の成功に直結します。結果的に新しい挑戦がうまくいけば自信がつき、自己肯定感も高まるでしょう。

課題解決や人間関係構築に役立つ

リフレーミングは、課題解決や人間関係の構築にも役立ちます

物事や人のネガティブな側面を見る癖が付いていると、課題解決が難しくなったり、良好な人間関係を構築しにくくなったりしてしまいます。

リフレーミングは、そうした固まってしまった物の見方を変える良い機会として活かせます。今まで見えていなかった物事や人の良い面が見えれば、自ずと自分の行動や思考の幅も変化します。

仕事や人間関係での課題を解決に導いたり、以前よりも良い関係を構築したりする効果を期待できるでしょう。