日常生活でやってしまいがちなNG行動、実は法律に触れる可能性がある。ここでは、そんな「実は違反行為になる行動」を3つピックアップして紹介しよう。

列への割り込み

駅のプラットホームやバス停などで待っている人の列に割り込むと、軽犯罪法第1条13号に反することになる。

軽犯罪法第1条13号では「公共の場所で多数の人に対し、乱暴な言動で迷惑をかけたり、公共の乗り物や演劇などの切符を買うためにできている列に割り込んだりすること」を禁じている。違反すると、1日以上30日未満の身柄拘束か、1,000円以上1万円未満の罰金が科せられる。

運転中に横断する歩行者に譲られて先に行く

道交法第38条には、横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合には一時停止しなければならないとある。これを守っている人は多いと思うが、横断する歩行者から「お先にどうぞ」と譲られた場合であっても、横断歩道を先に横切ってしまうと歩行者を優先しなかったとして交通違反となることには注意したい。

これはさすがに不条理に思えるため、ニュース番組などで道交法のより柔軟な運用を求める問題提起がなされたこともある。これに違反すると普通車で9,000円の罰金、違反点数は2点となる。

必要な許認可がないまま商品を転売する

法律事務所の公式サイトなどを参考に調べると、購入した商品を高く売る「転売」の行為は、基本的には「合法」といえる。ここで「基本的には」と付け加えたのは、例外もあるからだ。例えば、古物商許可がないまま転売で利益を得続ければ古物営業法違反になるし、利益を正しく申告していなければ、各種税法によって罰せられることになる。

商品にとって違法になるケースもある。チケットは2019年施行の「チケット不正転売禁止法」により、定価を上回る価格で再販売することが禁じられている。偽物のコピー商品の転売を繰り返した場合は、仮にそれを偽物と知らなくても罪に問われることがある。

酒類を販売するには「酒類小売業免許」が必要であり、それは転売も同じ。免許を持たずに転売すれば罰せられることがある。まとめると、古物商の許可を持たずに頻繁に転売して「利益を獲得し続ける」状況は違法になるし、小売店として販売する際に免許がいる商品を転売する場合は免許を持たないと罰せられる可能性があることだ。

このぐらいはいいか…では済まされない!

今回取り上げた行動は「ちょっとした迷惑行為」程度に考えている人もいるかもしれない。しかし、法に照らし合わせると罪として成立してしまうということを、頭の片隅に置いていてほしい。

文・MONEY TIMES編集部