タモの修理②「編み込み」
破られたタモのネットを外す

まずは破られたタモ網を枠から外します。こういうところを丁寧にやらないと枠を曲げてしまったりしますので、ハサミなどを使ってゆっくりと切っていきます。枠だけにしたら切ったネットのサイズを測ります。縦が20㎝でその下に底網が付いていることが分かりました。
防鳥ネットをタモに合わせる

今回は応急修理ですので、底網は付けません。ですから縦は元の20㎝では当然足りません。ぐるりとタモ枠に防鳥ネットを回したら印を付けてから広げ、縦部分を30㎝取りそこにも印を付けておきます。これで30㎝×枠長の長方形に切れるガイドができました。
大きさを合わせたらカットしていく

ネットの9mm枠の真ん中を印通りにカットしていきます。ネットによっては切ったところからほつれてくるものもありますので、ここでネットの性格を調べます。今回使用のネットはよほど強くほぐさないと網目がほつれないことが分かり一安心。もしここで縦糸・横糸がするすると抜けるようでしたら手間ですが、ライターなどで炙って焼玉を作って抜け留めをしましょう。
タモのリングに編んでいく

まずはリングに編んでいきましょう。タモのチモト部分にしっかりとナイロンロープの端を縛り付けてから編み始めます。網目は一コマ抜かしで編むことにします。これですとタモ枠の二倍ほどの長さのナイロンロープで編めます。一コマづつ編むのでしたら三倍ほどの長さが必要になります。時々ゆるみが無いかの確認をしながら編みこんだら、チモト部分で始まりの部分と結束します。
底も編んでいく

ネットを枠にぐるりと取り付ける事ができたら縦と底を閉じていきます。枠に編み込んだ時のように編むとコブがごつごつとできてしまうので、ここは一コマ抜かしで波縫いのように編んでいきます。一通り編めたら次は折り返します。今度は一コマづつ抜かした枠を縫っていきます。これで全ての網目が埋まることになります。ナイロンロープの強度がそのままタモの強度になりますので、安心ですね。
自作タモが完成しました!
最後に裏返して修理完了!

一通り編み終えたら色々な角度から引っ張って強度検査をしましょう。今回のタモは大丈夫でしたが、自作のものはいざ「完成」となってもけっこう見落としがあるものです。いきなり実戦に使うことはせずに、確認をしっかりとしましょう。最後にネットを裏返して外側にでこぼこの出ないようにします。これは見た目の良さもありますが、ごちゃごちゃした釣具がでこぼこに掛かったりするトラブルも防ぎます。
堤防ジギングにはタモが必需品!
同じショアジギングでもサーフでやるショアジギングなどのようにタモの必要性が低い釣りもあります。しかし今回のように堤防や桟橋などからのショアジギングの場合(磯も含まれますが)、抜き上げられるサイズの魚ばかりではありません。ほとんどがタモのお世話になるでしょう。予備のタモなどが用意できるのであればそれに越したことはありませんが、そうでなければ応急修理のノウハウは持っていて損はありません。