近年類を見ない景気の悪さに、「このご時世に、もうかって いる仕事なんてあるのだろうか」と思ってしまう今日この頃。しかし、稼いでいる人は、それなりの収入を得ているものだ。今回は、知られざる「実はお金持ち」の職業を5つ、紹介しよう。

金融系

不況の世の中でもしっかりと高収入を得ているのが、金融系の職業だ。特に銀行系は、地方銀行や信用金庫といえども堅実なイメージを持っている人も多いだろう。もちろん、年収も「堅実」で、東京商工リサーチが2022年9月29日に公開した記事によると、国内76銀行の2022年3月期の平均年間給与は約608万円。日本国内の正社員の平均年収約508万円よりも、100万円多い結果となっている。

外資系のファンドマネージャーともなると、年収はもっと高くなる。能力次第では1,000万円超えも夢ではない。ただしそこに至るまでは、多くの知識と経験が必要となるだろう。

メディア系

現場で忙しく働いているイメージが強いメディア系の職業も、意外と年収が高いのをご存じだろうか。中でもテレビプロデューサーは、30代で年収1,000万円、40代になると年収1,500万円が可能だ。トップレベルのテレビプロデューサーともなると、年収2,000万円台の人も少なくない。まさに「華やかな業界人」を体現しているのだ。

とはいえ、年収1,000万円台に到達するまでには、長い修業時代を経験しなければならない。最初は駆け出しのアシスタントディレクター、いわゆるADからスタート。年収は250万円程度だ。ここからキャリアアップを積み重ね、プロデューサーになっていく。その期間は最低でも10年以上。しかも、全て の人がプロデューサーになれるわけではない。厳しい競争に勝ち抜いた人だけがつかみ取れる栄冠なのだ。

ITエンジニア

転職情報サイト「doda」が2022年8月2日に公開した記事によると、ITエンジニアの平均年収は438万円。全職種の平均年収403万円を上回っている。 ただ、ひとくちにITエンジニアといっても種類はさまざま だ。プロジェクトマネージャーやITコンサルタントになると、年収1,000万円台の人も多数。

IT業界は、スキルレベルに応じて給与が上がっていく、能力重視の環境である。ITスキルに学歴は関係なく、採用や給与アップの判断基準として、保有資格や経験を重視する傾向にあるのが特徴だ。いわば、実力主義の世界なので、スキルを上げるほどもうけられるわけだ。

馬の調教師

少しニッチなもうかる職業が、馬の調教師だ。調教師とは、厩舎を運営しながら馬主から預かった競走馬を育成・管理してレースに出走できる状態にする仕事。

実は、調教師の仕事は年収が高く、平均で600万~1,000万円といわれている。 JRAに所属している調教師になると、平均年収は1,200万円。有名な調教師ともなると、年収はその数倍になる。しかし、自身の厩舎にかかわる人たちはもちろん、育てる馬に対しても重い責任を持たなければならない。ただ、馬を世話するだけでなく、「勝てる馬」に育てなければならないので、非常にシビアな職業といえそうだ。

ひよこ鑑定士

ニッチなもうかる職業をもうひとつ。ふ化 したばかりのひよこのオス・メスを判定する、ひよこ鑑定士だ。鑑定士になるには日本独自の民間資格である「初生雛(しょせいびな)鑑別師」の資格を取得しなければならない。

ひよこ鑑定士の報酬は、基本的には出来高制。平均年収は約530万円だが、トップクラス になると年収1,000万円を超えるともいわれている。

日本のひよこ鑑定士は「スピーディーかつ正確だ」と、海外から高い評価を受けている。特にオランダ、ドイツ、ベルギー、フランスのヨーロッパ諸国やニュージーランドでのニーズが高く、「海外で一獲 千金」も夢ではない職業だ。

もうかる仕事には理由がある

もうかる職業はいろいろ あるが、いずれも「もうかる理由」があることがよく分かる 。楽して高収入を得る職業は、夢のまた夢……なのかもしれない。もしかしたら、あなたの隣にいる一見平凡そうに見えるあの人も、実は重い責任を背負った「もうかる仕事」をしているかもしれない。

文・山田千景

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