プラージュという理美容店をご存じ だろうか。街を歩くと見かけたことがある人も多いだろう。そのプラージュは、理美容業界で年商日本一として長年君臨している。どうして日本一を継続できるのだろうか?そこで今回は、プラージュの人気の理由や社員への待遇など実態を見ていこう。

全国に730以上の直営店を経営

プラージュは、1960年創業の大阪に本社を置く理美容店だ。全国に730以上の直営店あり、スタッフは全国で総勢6,000名ともいわれている。プラージュを運営する阪南グループは、プラージュを含め、阪南理美容やワイズコーポレーション など全8社で構成。

家族経営で、30年連続理美容業界日本一!年商389億円

2022年10月26日発行の日経MJ によると、プラージュは理美容部門で直近1年の年商第1位を獲得した。売上高は約389億円で、2位との差は約180億円以上である。しかも、2022年で30年連続年商1位の結果になった。

そして、創業者であり現取締役会長の濱屋勉 氏は数百億円規模のビジネスを一代で築いた「敏腕社長」だ。現在 は、孫の濱屋雄大 氏が取締役社長に就任。上場はせず、家族経営を行っている。

公式サイトによると、プラージュが最も大切にしていることは「人をキレイにしたい」という思い。そのために「最高の技術でキレイに、ていねいに、そして早く」をモットーにしている。顧客が満足する技術力と価格帯を目指すために、スタッフと努力を重ねた結果が年商に結びついていると濱屋氏がつづって いる。

プラージュが人気の理由

とはいえ、プラージュはどうしてここまで年商1位記録を維持できるのだろうか。ここからは、プラージュの人気の理由を詳しく見ていこう。

早い

近頃の理美容室は、予約をしてお店に行くことが一般的だ。そうすることで待ち時間を減らせるが、他の人の施術が長引いてしまうと、予約していても待たされることがある。しかしプラージュは、予約なしでカットやパーマ、カラーリングなどの施術を受けられ、しかも待ち時間がない点が大きな特徴だ。

休み時間や会社帰り、家事の合間などにヘアカットなどを済ませたい人のニーズに応えたサービスになっている。

技術力

早ければよいわけではない。ていねい な施術で顧客をキレイにしなければ、会社のモットーから外れてしまう。

その点でプラージュでは、閉店後に研修を行い、50以上あるサービス・技術項目を満たしているのかを先輩スタッフがチェックする。月に1回、技術力の確認試験を実施。これをパスしなければ顧客への施術はできないのだ。

低価格

カットやパーマ料金は、地域や理美容室によって異なる。一般的な相場は、カットが3,000円台、パーマが7,000台ほどである。

美容プラージュのカット料金は1,760円(税込)、パーマは3,850円(税込)~だ。理容プラージュは、カットが1,760円(税込)、パーマが5,500円(税込)である。相場と比べても低価格であることが分かるだろう。

「お家騒動疑惑」も社員へ の待遇は好評?

2022年11月の週刊文春 などは、創業者の濱屋勉氏が取締役社長の濱屋雄大氏などの経営に携わる親族と対立している“お家騒動”を報じた。経営の内情こそ関係者のみが知ることとなるが、社員への待遇は好評だ。業界最大手で、年商1位を30年維持していることから、高水準の給与体系で安定した給料を支払っている。店舗目標制のため個人のノルマもないが、売り上げに応じて特別手当や歩合を しっかり支給。

プラージュの求人情報によると、例えば 美容技術者の場合、固定給26万4,000~29万9,000円+売上特別手当となっている。理容技術の場合は、固定給30万8,000~35万2,000円+歩合。

社会保険や寮の完備などの福利厚生も充実している。スタッフがライフスタイルに合わせて働けるように、正社員やパート、アルバイトの勤務体系があり、残業も基本的にはない。休日も月に8~9日あるため、ワークライフバランスにも配慮している。

美容師・理容師免許を持っていない未経験者でも働けることが特徴である。プラージュで働きながら資格を取得し、スキルアップができるためだ。育成制度やキャリアアップをサポートする体制が整っているため、安心して働けるわけである。

今後も年商日本一を継続していくだろう

30年連続1位の実績は、会社とスタッフが一丸となって、技術力やサービスの向上に努めた軌跡だ。スタッフの待遇のよさもスタッフのがんばりにつながって いる。今風のスタイルの美容室が乱立する中、あえて昔ながらのスタイルで勝負するプラージュ。きっと今後も、独自の立ち位置で年商日本一を継続していくことだろう。

文・山村望愛

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