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コロナ対策には、既に300兆円ほどの国費が注ぎ込まれ、日米欧の主要国では最高でした。オミクロン株の弱毒化が誰の目にも明らかになった現在、これほどの巨費投入が本当に必要だったのか、多くの人から疑問が呈されています。
結論から言うと、現時点での「本当」の新型コロナの危険性は、既に季節性インフルエンザを相当下回っており、コロナ対策費300兆円の相当な部分は「壮大な無駄遣い」だった可能性が高いようです。
これが、現実の統計データから導かれた私の仮説となります。
そうだとするなら、もはや新型コロナは特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)の対象とは思えず、速やかに分類を見直し、「第5類」に変更すべきではないでしょうか。
次からは、現実の統計データに基づき、順を追って説明していきます。
新型コロナは季節性インフルエンザより危険なのか財政制度分科会資料(11月7日)によると、新型コロナの重症化率と致死率は、既に季節性インフルエンザより低いことが示されています。60歳以上でのコロナの致死率は0.475%ですが、インフルはこれを上回る0.55%であり、他の数値もすべて同じ傾向です。つまり、コロナはインフルより「安全」なわけです。

出典:財政制度分科会資料(p7)
同様に、大阪大学の大竹文雄教授らのグループも、政府の基本的対処方針の変更案(p4)では、危険性のデータが最新の第7波の数値に更新されておらず、新型コロナは「60歳代以上では致死率が相当程度高い」という記述は不適切だと指摘しています。