第8波では、本当に新型コロナが原因で死亡しているのか

そうしたら、たまたま最近になって、感染者数(PCR陽性者数)と死亡者数がほぼ同時に増加しているという情報を目にしました。

経験的に、感染→死亡には1月ぐらいのタイムラグが生じます。確かに第7波まではそうでした。ところが、現在の「第8波」では、感染→死亡のタイムラグはほぼ「ゼロ」です。これは、死亡日とPCR検査の陽性判明日がほぼ同日であることを強く示唆しています。

出典:Yahoo!ニュース

死亡日と陽性判明日が同日なら、死亡時には新型コロナの症状が出ていなかった(気付かなかった)、と考えるしかありません。念のため、死亡時(あるいは別件で入院時)にPCR検査をしたら、たまたま陽性だったのでしょう。この場合、直接の死因が新型コロナではないことは明らかです。

よって、現在の第8波で、感染者数と死亡者数がほぼ同時に増加しているということは、陽性判明日と死亡日がほぼ同日→直接の死因は新型コロナではない、という可能性が極めて高いと推測できます。

上のグラフを注意深く見ると、第7波でも感染→死亡のタイムラグが従来の1月よりは短く、2週間程度になっていることが分かります。言い換えれば、第7波でも直接の死因が新型コロナでないケースが相当あった可能性が高いようです。繰り返しになりますが、これは前出の「第7波では約3割の人がコロナ以外で亡くなっている」(財政制度分科会資料)こととも整合的です。

もっとも、以上は公開された統計データに基づく推論に過ぎません。

不思議なことに、ここ3か月ほどは、政府で中心的な役割を果たすはずの、新型コロナウイルス感染症対策本部や分科会は「持ち回り開催」となっています。

出典:首相官邸ホームページ

国民である私は、メンバー同士で正々堂々と議論を行い、科学的で正確な結論を出していただきたいと強く願っているところです。