1. 労働力人口と就業者数の違い

    次に、労働力人口、就業者数、失業者数の推移を1つのグラフに重ね合わせて眺めてみましょう。

    図3 日本 労働力人口・就業者数・失業者数総務省統計局 労働力調査 より

    図3は日本の労働力人口(青)、就業者数(赤)、失業者数(緑:右軸)をまとめたグラフです。

    1990年代から2018年頃にかけて労働力人口と就業者数の差が開き、完全失業者数の多い時期が確認できます。

    2018年以降は1980年代に近い水準です。

  2. 日本の完全失業率

    続いて日本の完全失業率についてみてみましょう。

    完全失業率 = 完全失業者数 ÷ 労働力人口 x 100

    図4 日本 完全失業率総務省統計局 労働力調査 より

    図4が日本の完全失業率です。

    やはり1990年代から2010年代まで高い水準が続きましたが、ここ数年ほどはバブル前くらいの水準になっていたようです。

    バブル期にやや減少し、バブル崩壊により増加傾向に転じた様子が良くわかります。

    2004年あたりからまた下がり始めますが、2008年のリーマンショックでまた増加しています。2012年から再度下がり始め、2019年を底にしてコロナ禍により少し増加しているといった推移ですね。

    日本 完全失業率 単位: % 総数 / 男性 / 女性 1970年 1.1 / 1.2 / 1.0 1980年 2.0 / 2.0 / 2.0 1990年 2.1 / 2.0 / 2.2 2000年 4.7 / 4.9 / 4.5 2010年 5.1 / 5.4 / 4.6 2020年 2.8 / 3.0 / 2.5

    男性も女性もほぼ連動して推移していますね。よく見ると、1998年以降は男性の方が完全失業率が高くなっている点です。

    女性労働者の人数が増えている事もあり、女性の雇用の方が優先されているような印象がりますね。