今、取り組むべき課題とは?

現在の円安を活かした輸出産業の興隆と、製造業のサプライサイドの再構築が重要だと、以前から指摘してきたが、もっと重要なのは、国内の需要喚起であって、それは政府が景気のテコ入れをする以外に方法はない。ただ、コロナ禍を経て、既にコロナは恐るべき病ではなく、予防と治療を必要とする感染症になったのだから、むしろ経済を止めない手法をとるべきだ。

例えば、埼玉県の大野知事は緊急事態宣言並みの対策を講じるべきだと言ってるが、それはコロナ禍が未だ続いていることを言ってるに過ぎない。それが本当に重要だろうか?

レベル4避けるため「緊急事態宣言並みの制限」検討を 埼玉・大野知事、新型コロナ対応で

レベル4避けるため「緊急事態宣言並みの制限」検討を 埼玉・大野知事、新型コロナ対応で(産経新聞) - Yahoo!ニュース
埼玉県の大野元裕知事は21日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染状況に関し国が設けた新たな4段階のレベル分けで、医療全体が機能不全に陥る最も深刻なレベル4の「医療機能不全期」に至らないよう出す「医

むしろ、欧米各国のように経済をコロナ禍以前に戻すための努力をすべきで、それは新型コロナウイルスの扱いを変える以外にない。確かに大野知事は、新型コロナウイルスの扱い自体が現状のままであるならばこその発言とも言える。

それなら、医学的見地を明確にして、コロナ禍による死者数と、感染者数全般の推移を比較するなり、より国民に予防を前提とした新型コロナウイルスとの付き合い方を示すべき段階に来ているだろう。厚労省は、政府分科会の尾身会長の発言に見るような専門家による第8波警戒の発言に即していて、軽々な発言は控えている。

だが、現在の中途半端な状況を放置しているようにも見える。むしろ、政府分科会は政府に対応を丸投げし、政府は政府で分科会の見解に依存し過ぎているように見える。

では、ここで問題になるのは何か?

政治決断以外にないように思う。