岸田政権の足元
岸田政権の足元が大きく揺らいでいる。
相次ぐ閣僚の辞任で岸田総理の任命責任が問われるのは当然だが、岩盤支持層である保守層と、不甲斐ない野党よりはマシと思って自民党議員に投票した無党派層ですら、岸田総理には三行半を下しそうな勢いだ。
岸田総理へ不信感の一端は、決断力の無さや、場当たり的に後手後手に回ってる手法だとは思わない。
率直に言って、ブレーンがいないからだろう。
岸田内閣の支持率30.5% 政権発足以来“最低”更新

自民党は独特の派閥の論理が働き、閣僚任命についてもバランス感覚を必要とする人事を求められる。当然だが、重箱の隅をつつく野党がいることを考慮して、十分な身体検査をしてるだろうが、当然、微に入り細を穿つだけの身体検査が出来るとは言い難い。また、派閥の領袖からの推薦を無碍に断る事もできないだろう。その意味で、岸田政権が参院選後、人事問題に振り回された党内事情があることも分からないではない。
安倍元総理のような政治力、胆力がある自民党総裁はそう多くはなく、結局、岸田総理もその他大勢の安倍元総理以外の総理と同じだったと言うだけだ。
これは恐らくだが、自民党内にも浸透しているのではないだろうか?
安倍元総理の時、細田派、現在の安倍派の勢いは凄まじく、保守本流と言われた宏池会は多少隅に置かれていた感もなくはない。その中にあって、安倍元総理後、自民党内で安倍元総理イズムを継承する菅総理が登場したのは、むしろ当然と言えば当然で、安倍元総理の影響の大きさを受け止め切れる総裁候補は多くはいなかった。
だからこそ、安倍色が残る自民党を保守本流の宏池会が取り戻したいと言うのは積年の宿望だったろう。ただ、だからと言って岸田総理が安倍元総理、菅前総理の重責を担える力量があったのかは、大いに疑問が残る。
岸田総理は安倍元総理あっての岸田さんだったと思える。というか、そう表現する方が、岸田総理の本質を喝破してるとは言えないだろうか?
統一教会問題は安倍元総理暗殺をきっかけに、野党はモリカケの時同様、マスコミを巻き込んで、騒ぎ立てているが、国民が本当に関心があるのは、統一教会ではないだろう。勿論、個々人の受け取り方で変わってはくるが、むしろマスコミが野党議員と協力して世論誘導すべきは、どうでもいいカルト宗教問題ではなく、最も大きな問題は経済だろう。