体調を崩し、初めて病院に行った際に請求される「初診料」。ただ、この「初めて」がくせ者で、しばらくして受診すると、再び請求される。「また払うの?」と思う人も少なくないはずだ。今回は初診料の仕組みを紹介する。

そもそも「初診料」とは

初診料は患者が病気やケガなどによって、初めて医療機関にかかり、診察を受ける際にかかる費用のこと。もっとも、一度払えば二度と支払わなくていいわけではないのが、ややこしいところだ。

それというのも、仮に同じ病名であっても、患者が自己都合で受診をやめて1ヵ月以上がたつと、病院は「初診」とみなせる。再び初診料が請求される事態を避けるには、患者は初診から1ヵ月以内に再診する必要がある。

これに加え、ベッド数が200床以上ある病院では、他の保険医療機関からの紹介状を持っていない患者について、保険外併用療養費として初診料とは別に「+α」を請求できる仕組みになっている。

この辺りの仕組みは医療関係者からすれば当然かも知れないが、患者側からすると分かりにくい。「初診料」が複数回とられて、1ヵ月の受診期間によって初診料がかかるかかからないか、という条件は理解しにくく、だから「また?」になってしまうのだ。

賢く医療費を抑えるためには・・・

それでは、医療機関で支払う金額を減らすには、どのような方法があるだろうか。

前述のように、受診期間を短縮し、1ヵ月以内に最初に訪れた病院へもう一度かかることで初診料を一度に抑える(ただし、糖尿病や高血圧などの慢性疾患は、1ヵ月以上空いてから受診しても初診料は発生しない)。これにより、初診料と再診料の差額を浮かせられる。

もっとも、病院で支払う金額は基本的に「点数」に基づくため、大きく節約できるわけではない。そこで考えたいのが薬の受け取り方だ。

以前は診察後に院内で薬を受け取っていたが、最近は「医薬分業」が進んでおり、院外処方のケースが増えている。ただ、困ったことに、同じ薬を処方された場合、院外処方で患者が支払う費用は院内処方の3倍と高い。

院外処方が割高なのは、調剤薬局に対する報酬が決められており、処方箋の受付1回ごとに算定できる調剤基本料などの報酬が、薬代とは別に上乗せされているため。可能なら院内処方のほうが安く済むことになる。

仮に薬局を訪れるとしても、午後7時以降は割り増しで処方箋の受け付け費用がかかるため、可能なら日中に行っておきたいところだ。医療費は、時期や時間帯の工夫によって節約ができる。

初診料の理解をきっかけに・・・

初診料の仕組みへの理解をきっかけに、かかる費用全体を見直してみてはどうだろうか。

文・MONEY TIMES編集部

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