カルト宗教が8歳女児の殺害に関与…両親も協力

2022 年7月8日の安倍元首相狙撃事件を機に、日本ではカルト宗教の存在が大きな社会問題としてクローズアップされている。一方、海外でもカルト宗教の存在は大きな社会問題となっている。

つい先日、オーストラリアでカルト宗教団体のメンバーが殺人罪で大量に起訴された。その犠牲者が8歳の女児であったことから、国内外のメディアが大きく事件を報じる騒ぎとなっている。

2022年1月7日、オーストラリアのクイーンズランド州で「1型糖尿病」を患う8歳の女児が必要な治療を受けられないまま病死した。その事件に関与したカルト宗教集団メンバー12人（19～65歳）が7月に殺人罪で起訴された。

同じく女児の病死に関与した両親は1月に殺人と拷問の罪で起訴されている。両親は新たに起訴された12人に協力する形で女児の殺人に関与したことがわかっている。

両親を含む14人は、「神に癒される」との理由でインスリンの投与を止めた。その6日後に女児が死亡するまで、なんの救命措置も行わないまま全員がその場にいた。

そのことがカルト宗教集団による殺人だとみなされ、今回の起訴に至った。

子供を守れる社会を

家族間のトラブルは、周りから介入しにくいため、手遅れになってしまうことが少なくない。しかし、困っている人や悩んでいる人を助けるホットラインや制度などにより救える命もあるのではないだろうか。悲しいニュースを見るたびに、もっとできることはなかったのか、考えずにはいられない。

文・MONEY TIMES編集部