荒川弘さん原作の漫画「鋼の錬金術師」が初めて舞台化され、2023年3月に大阪と東京で上演されることが決定。

10月24日に製作発表会が開催され、主人公のエドワード・エルリックをWキャストで務める一色洋平さんと廣野凌大さんが舞台版主題歌を披露するなど、熱いイベントとなりました。

製作発表会に登壇したのは、一色さんと廣野さんの他、アルフォンス・エルリック役の眞嶋秀斗さん、ウィンリィ・ロックベル役の岡部麟さん(AKB48)、Wキャストでロイ・マスタング役を務める蒼木陣さんと和田琢磨さん。

さらに脚本・演出を担当した石丸さち子さんも登壇し、最後のフォトセッションにはスーツアクターの桜田航成さんも鎧姿で登場しました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

舞台『鋼の錬金術師』では、エドワード・エルリック役とアルフォンス・エルリック役を決めるために約4か月にわたるオーディションが開催されたそうです。

エドワード・エルリック役に決まった瞬間、自分の中にわき上がるものがあり、最寄り駅から自宅までダッシュしてしまったという一色さん。石丸さんによるオーディションは「稽古だった」と語り、課題としてふられた原作のワンシーンに全力で取り組んだそうです。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

ちなみにオーディションは午後1時に集合して午後9時に解散した日もあったそうです。これには廣野さんも「本当に長かった!」との感想。このため、マネージャーから「よかったね」と合格を知らせるLINEが来た時、廣野さんは人生で初めて腰がくだけたと語っています。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

合格の決め手は「愛」と「怒り」だったと石丸さん。廣野さんに会った時には「もの凄い怒り」を感じ、一色さんを見た時は「愛を表現することに一番迷いがなかった」と、対照的な2人を選んだ理由を説明。「その2人を錬成すればエドワード・エルリックができると思った」と明かしました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

キャラクターの魅力について話が及ぶと、アルフォンス・エルリック役の眞嶋さんは「優しさ」と回答。最後のオーディションの時、スーツアクターの動きに声をあてるシーンがあり、その時初めて「アルの想いや感情の奥深さ」を実感したそうです。キャラクターとしっかり向き合い、魂を込めてスーツアクターの桜田航成さんと一緒に丁寧に演じていきたいと語りました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

ウィンリィ・ロックベル役の岡部麟さんは、「おばあちゃんに育てられているが、まるで男の中で育てられた強さを持っている」とコメント。ただし、強さの中にも可愛らしさや優しさがあると、ウィンリィの魅力について触れました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

ロイ・マスタング役を務める蒼木さんは、小学生の時は「カッコイイお兄さん」。しかし、今は大人の余裕や隠しきれない優しさなど、「多くの魅力が詰まったキャラクター」と感じ方に変化が。心の中で燃えている炎をグッとおさえている印象を持っているそうです。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

同じくロイ・マスタング役を務める和田さんは、「いろいろな意味で圧倒的な人間」と表現。「深い愛情や信念を表現できたら」と役への意欲を燃やしました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

本作の魅力の1つと言っても過言ではないのが、生バンドを入れて上演されること。生バンドについて、脚本・演出の石丸さんは「演奏される音楽がダイレクトにお客様の鼓膜に伝わること」が非常に素敵なことだと思い、最初から構想としてあったと明かしました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

そして、ここで石丸さん作詞もした主題歌「鋼の絆」を、一色さんと廣野さんが初めて生で披露。体を目いっぱい動かしながら激しく歌う一色さんと、歌詞に魂を吹き込むように歌う廣野さんの姿に会場は圧倒されました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)
舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)
舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

最後に一色さんは、「エドは漫画の最初の方で『格の違いってやつを見せてやるよ』と敵のキャラクターに言うが、最終巻には『俺たちとお前の格の違いを見せてやるよ』と言う」と原作の印象的なシーンを紹介。

まだどんな舞台になるか、主演としてどう引っ張っていけるか分からず、ドキドキや不安もあるとしつつも、初日には全員で「俺たちとお前の格の違いを見せてやるよ」と言えるような舞台にしたいと意気込みました。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

一方、廣野さんは「エドとアルが自分たちの答えを見つけたように、僕たちも舞台『鋼の錬金術師』の答えを皆様に提示できたらなと思います。応援よろしくお願いします!」とファンに向けてメッセージを送っています。

舞台『鋼の錬金術師』製作発表会 エド役の決め手は「愛」と「怒り」
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

舞台『鋼の錬金術師』は、3月8日~12日まで大阪の新歌舞伎座で、3月17日~26日まで東京の日本青年館ホールで上演。チケットは、非売品の限定グッズがプレゼントされる「グッズ付S席」が1万2000円、「A席」が9000円となっています。

チケットの発売日については、「鋼の錬金術師 MOBILE」アプリユーザー向け先行が、11月1日12時~15日23時59分まで。ゲーム内の「イベント&お知らせ」ページ(ゲームアカウントレベル7で見ることが可能)から申し込めるそうです。

そして月刊「少年ガンガン」先行が、11月12日12時~12月12日23時59分まで。一般発売は2023年2月4日12時に開始されます。

(c)荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会
取材協力:舞台「鋼の錬金術師」製作委員会

(取材・撮影:佐藤圭亮)

文・佐藤圭亮/提供元・おたくま経済新聞

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